【完全側臥位法】での食事のやり方。「嚥下障害」のある父はこうやって、食べている

介護食

完全側臥位法での食事

87歳の父は、「完全側臥位法」という方法で食事をしています。

 icon-arrow-right 「行儀が悪い」なんて言わないで!寝ながら食べることで元気になれた父

  「口から食べる」ことをあきらめないで。【完全側臥位法】による食事方法も取り入れる

メインの栄養摂取は経鼻栄養ですが、この方法でペースト状のおかずやお粥、ゼリーなどを「お楽しみ程度」に食べています。

担当の言語聴覚士の食事介助の様子を日々見ながら、教わった父の完全側臥位法での食事の方法をまとめました。

ちなみに、この方法は主治医や言語聴覚士の父への「評価」に基づいて行っているので、誰にでも有効という訳ではありません。

食前のケア

食前の口腔ケア

食べる前に口の中を綺麗にします。口の中が汚れていると万が一誤嚥したときに食べ物に付着した菌により、肺炎のリスクが高くなります。

口腔ケアで、口の中を刺激すれば唾液が増え、雑菌の繁殖を減らし、よりのみ込みがスムーズになります。

口腔ケアは、(歯磨き粉はつけない)歯ブラシでのブラッシングとスポンジブラシで口の中の粘膜などの汚れを清掃します。

スポンジブラシを使うときは、市販のうがい薬を水で薄めたものにつけてよく絞り(スポンジブラシについた水分が、誤嚥の原因になるので)使います。

父は、前歯が術後欠けてしまい、残った歯根部に汚れが付着しやすいので、そこを丁寧にブラッシングするいいということでした。

痰の吸引

痰の吸引

痰の吸引

喉に痰が残っているとのみ込みの機能が悪くなるので、口腔ケアが終わったら「痰の吸引」をします。

食事をする前に

声掛けをする

「今から、ベットの上で食事をするので、準備をしますね」と声を掛けます。ベットの近くのサイドテーブルに食事を準備します。

そのときに、メニューの説明をしてあげるといいでです。本人の好きな物を聞いて話題作りをすれば、食べる意欲が膨らみます。

余裕があれば、温かいタオルで顔を拭いてあげ、口周りを手でマッサージすれば唾液の分泌量が増えます。

常に声を掛けながら食事に向けて、体や脳が食べるために反応するようにします。そうすれば、唾液の分泌が増えて誤嚥しにくくなります。

姿勢を作る

完全側臥位法

完全側臥位法で、重要なのは姿勢作りです。父の場合、右側の方が左側よりのみ込みがいいので、食べたものが右側を通るように右側(右肩)を下にして横になって寝ます。(右側臥位法)

ベットを一度平らにして、介助をしながら横になってもらいます。腰や仙骨に手を添えて半回転するようにして、横向きにします。

姿勢を崩さないようにクッションや巻いたバスタオルなどを背部にかませ、腰までしっかり支えて姿勢を保持します。

体の角度が前傾になり過ぎないようします。軽く両膝を曲げると、側臥位が安定します。次に頭側を20度ギャッチアップします。顎が引けているか確認し、首に皺が寄らないようにします。

本人にこの姿勢で、辛いところがないか確認します。

食事をする

食事の形態

介護食

この日は、7割くらい食べた

父の食べられるものは、粒のないなめらかなお粥やペースト状にした噛まなくてもいいものです。ゼリーやプリン、具がない茶碗蒸しも食べることが出来ます。

父は特に冷たい茶碗蒸しが気に入ったようで、市販のものをよく持って行きました。病院食では、お粥に鯛味噌を乗せたメニューがお気に入りでした。

水分は、飲むヨーグルト状にとろみをつけたものです。とろみをつけることで、液体のものより飲み込みのスピードがゆっくりとなりむせにくくなります。

飲み物は、紅茶やジャスミンティーにオリゴ糖をたっぷり入れたものをいつもリクエストします。

食事をする

食事をする

食べる前にエプロンを胸元に掛けます。介助者との目線が、同じなるようにして上からの食事介助にならないようにします。

食事を並べたトレーは、本人が見える位置に置くと実際どんな食べ物があり、色取りなども楽しめて食欲をそそります。食べ物を見ながら、次は何が食べたいか聞くことも出来ます。

最初の一口は、とろみのついた飲み物です。

ティースプーン1杯分の飲み物を口に含ませます。「ごくん」と飲み込んだか確認します。そして、ごくんともう一度飲み込んでもらいます。(反復嚥下)

反復嚥下で、食べ物の喉残りを減らします。喉元の動きを見て、確実に飲み込むのを確認したら次の食事に進みます。

ペースト状のおかずやお粥など食べたいものを聞いて、1匙づつ口に運びます。カタチのあるものを食べた後は、水分を摂ります。食べては、水分を取り、常に喉の様子を確認します。

このように水分と食べ物を交互に取ることを「交互嚥下」と言います。交互嚥下で喉に残っているものを水分で流して、喉に残らないようにします。

飲みこんだことを確認してから、次の1口を食べます。咀嚼(そしゃく)している際は食べることに意識を集中してもらうため、話し掛けないようにします。

1口飲み込むのを確認したら、「次は、何を食べる?」「どお、美味しい?」などと聞きながら、食事を進めていきます。

食事の途中で声がガラガラとしてきたら「アー」と行って貰もらい、声がうまく出ていないときは、喉に食べたものが残っている可能性があるので水分を取り、ごくんと数回飲み込んでもらいます。

食事をしていて、飲み込みが遅くなるようであれば、嚥下能力が落ちてきたサインなので誤嚥の危険性があるので無理して食べないようにします。

また、疲れたかどうか聞いて疲れてきた場合も無理をせず、食事を終了させます。

食事の最後には、水分をしっかりと摂り必ず口内に何も残っていないか確認します。(フィニッシュ嚥下)

食べた後

口腔ケアと吸引

食事が終了したら、歯や口の中に付着した食べ物を取るために「口腔ケア」をしっかりとします。

完全側臥位法では、「食べ物が、喉に残る」ということが前提なので最後に食べ残りのもを吸引します。父は繊維質の多いものを食べると喉に結構、残っていることがあります。

「あー」と声を出してもらい、その声がうがいをしたときのようなガラガラとしているときは痰が出てきているので、痰の吸引もします。

頭を上げたたままに

体を起こしていないと食べた物が逆流する可能性があるので、食事が終わってからすぐ臥位になるのではなく、しばらく頭をギャッジアップしたまま20分ほどその姿勢でいます。

父の場合は、逆流性食道炎があるので1時間くらい頭を上げたままの姿勢でいます。

しぼり菜リズム

紅茶

「完全側臥位法」では、食事前後の口腔ケアと痰や喉の残った食べ物の吸引が必要になります。

とろみのついた水分を食べ始めと食事の最後に摂る(フィニッシュ嚥下)こと。食べ物ととろみのついた水分を交互に摂ること(交互嚥下)が重要です。

咀嚼した後は、必ず「ごくん」と飲み込んだか確認してから次の食事へ匙を進めることも安全に食べるために重要です。

 

 

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2017年現在57才 50代になって体に色々な変化が起きました。 アレルギー、腰痛、変形性膝関節症、脂漏性皮膚炎、手湿疹、眼精疲労、胃腸の不快感、開帳足等々一気に吹き出しました。 このほかに病気以前、未病のものもあるので 自分の体を見つめ直した生活を考えています。 健康、医療、病気、楽しいことも含めた日常生活を綴っていきたいと思います。 認定医療コーディネーター、ホームヘルパー びわの葉療法インストラクターの資格保有