おかゆ一杯の底力
今年、インフルエンザになり熱が、39度近くまで上がったとき「お粥」が無性に食べたくなりました。
【インフエンザ】は、「地獄」と「天国」。私が、インフエンザで経験したこと
お粥を作る気力がなかったので、ご飯と水を鍋に入れて少し煮たものを食べました。義母が作った梅干が、美味しくて茶碗一杯のご飯を食べることが出来ました。
このとき本当は、お米から作ったお粥が食べたかったのです。
熱が出ることが今までなかったので、お粥を作って食べるということがほとんどありませんでした。
熱が出たことがないとのと同様、食欲がないということもあまりなく、お粥にはあまり縁がありませんでした。
この本を読んで、お粥が、案外簡単に作れることがわかりました。この本とは
『おかゆ一杯の底力』(境野米子著)です。
著者の境野米子さんは「おかゆ食のすすめ」の中で、おかゆの効用を次のように述べています。
手軽に作れて、胃腸に負担がかからない。
ちょっと疲れたときに、様々なストレスを感じたときに、食欲がないときに滋養があり、腹持ちもいいのに快便効果が得られる。
著者自身も膠原病なり、甲田光雄先生から断食や玄米粥の食事の指導を受けたそうです。
病気になったとき、食欲がなくなるのは胃腸を休ませ、 「消化」活動に使われるエネルギーを病気治癒の方向に向けようとする反応だというのを本で、読んだことがあります。
病気にならなくても日々、休みなく働いている胃腸をたまには、休ませてあげることも必要なのではないでしょうか。
そんなときは、お粥の出番です。
ベーシックなものから変り種まで、110種のお粥のり方が、この本にあるので参考になります。基本の炊き方から効用まで、書いてあります。
お粥のレッスン
家族の誰かが風邪を引いたときにお粥を作って出せたら株も上がり、素敵だなあと思っていました。
でも実は、今まであまり作ったことがありませんでした。
いざというときは、レトルトも売っているしね。
本を読んでいて、お粥を食べたくなりました。
そんな訳で、お粥料理のレッスンです。
お粥は、生米から作る「炊き粥」と炊いたご飯から作る「入れ粥」の2種類があります。米から炊くのが、美味しいのでお勧めです。
炊き粥の作り方
・お米 1/2カップ
・お水 500~600cc
・塩 ふたつまみ
1. お米を洗い、水気を切っておきます。
2. 鍋にお米と分量の水を入れます。
3. 蓋をして、強火で沸騰させます。
『ル・クルーゼ』のような保温性があり、厚手の鍋がおすすめです。
4. 沸騰したら蓋を開け、全体をかき混ぜます。
5. 蓋を開けたまま、とろ火~弱火で30分火にかけます。(時々かき混ぜます)
6. 30分経ったら塩を入れます。
7. 全体をかき混ぜてできあがり。
米から炊く時間を短縮したいときは、お米を予め粉にしておくといいそうです。
水に浸けておくのも時短になります。
「炊飯器」を使うと炊く手間を省けます。
野菜、魚、肉、卵、乳製品、海藻を入れれば、栄養のバランスが取れます。
野菜を入れるときは、炊きあがる前に入れて一緒に柔らかくなるまで煮込みます。
『ねこぶだし』を少し入れて、味付けをしても美味しいです。
入れ粥の作り方
でも、生から炊くのは大変、炊いたご飯がたくさんあるという場合は炊いたご飯を使う「入れ粥」がいいでしょう。
- ご飯100g(ご飯茶碗2/3位)
- 水100cc(1/2カップ)
- 塩(お好みで)適量
1.厚手の鍋にご飯と分量の水を入れて蓋をし、火にかける。
2.沸騰したら、少し蓋をずらしてトロ火にし、吹きこぼれないように気を付けながら、15分~20分炊く。
3.火を止め、蓋をしたまま5分間蒸らす。
4.お好みで塩を加える。
ご飯は炊きあがったものを利用するので、もともとのご飯の水分量などによっても、出来上がりが、大きく変わってきます。
スープジャーで作るお粥
お弁当にお粥を持って行きたいというときは、スープジャーで簡単に作れます。
- 生米 大匙3(計ると36g前後)
予熱用のお湯 ジャー半分程度
熱湯 250cc
1.生米を洗ったら、ジャーに入れて予熱用のお湯とで1〜2分蓋して保温します。2.お湯を捨てたら、再度、熱湯を加えます。
3.あとは、2時間保温します。
ジャーが冷めないように、マフラーにくるんでも効果があります。
圧力鍋でも
圧力鍋でも、お粥は簡単に作れます。
- 米1/4カップ(50cc)
- 水(10倍粥)水500cc、(7倍粥)350cc、(5倍粥)250cc
1.米を計量して水で洗い、ザルに取る。
2.圧力鍋に、米と分量の水を入れて、火にかける。圧がかかってから、弱火にして15分。
3.15分経ったら火を止めて放置しまう。圧が抜けたら完成。さらに10分置くと、米が水を吸ってもっちりします。
しぼり菜リズム
「食べ過ぎ気味だ」「胃や腸を休ませてあげたい」「この頃、疲れが取れない」「風邪が治ったばかりなのに、また引いた」食欲がないとき、病気で悩み苦しんでいるとき、健康的にダイエットしたいときにはお粥が味方をしてくれると思います。
穀物の大地の恵みが、五臓六腑に豊かに優しく染み渡る。手軽に作れて胃腸に負担が掛からない。
お粥は、赤ちゃんや病人だけのものではない。もっと、日常で食べてもいいと思います。