不適切にもほどがある
昭和と令和を経験した私は、主人公が1986(昭和61)年と2024年の現代とをタイムスリップしてそれぞれの時代を往復しながら「不適切」をあぶり出すドラマ『不適切にもほどががある』を楽しく見ていました。
特に昭和のパートではこんな「不適切なこと」があったなあと思い出しながら見ていたので、自分が当時、経験した昭和ならではの不適切なことをいくつか書いてみたいと思います。
昭和の不適切
昭和の不適切の筆頭が、何と言っても「喫煙」です。
煙草や副流煙の害は、この頃から言われていたけれど職場でも公共場でも喫煙は公然と行われていて、ドラマのようにバスの中にも新幹線やボックスシートのある電車も備え付けの灰皿がありました。
(今、見ると隔世の感があります)
私は、喫煙者ではないけれど職場や趣味の場所で煙草を吸う人が多く、分煙という概念がなかったのでかなり喫煙者の副流煙を吸い込んでしまいました。
職場では、向かいの席の年配の男性がヘビースモーカーで堂々と自席で頻繁に煙草を吸っていたのでその煙をいつも正面から受けていました。
(煙草を吸うとき吸ってもいいかとか聞かれることもなく、辞めて欲しいとも言えない雰囲気がありました)
職場の次に時間を費やすことが多かった趣味の会でも煙草を吸う人が多く、副流煙で目がいつもしょぼしょぼして目を開けるもの辛かった記憶もあります。
この時代は、セクハラ、パワハラ、モラハラなんか日常茶飯事でした。
今だったら「○○ハラスメント」(100種類くらいのハラスメントあるそう)と言語化して、問題扱い出来るようになったが1980年代は、可視化されていないハラスメントだらけだでしかも、これらハラスメントに対する声も上げる雰囲気もなかったです。
職場に挨拶代わりに若い女性のお尻に触れて来る年配の男性がいて、20代だった私もよく触られた記憶があり、彼のキャラクターや前任者の新卒の女性も触られていたとうのを聞き、ある種の洗礼かと割り切って我慢していたが、今まっだら完全にセクハラです。
(ただ、セクハラという言葉は、この頃からあったような)
独身だった私は、「結婚は、まだ?」「結婚しないの?}なんて日常茶飯事に聞かれていて、結婚して子どもがいない女性には「子どもはまだ」というのを決まりの文句のように圧をかける人も多かったです。
当時、職場での「お茶くみ」の仕事は、女性の仕事で、新しい職場に着任するとまず係全員の名前とともに係員の湯飲み茶碗も覚えました。
(湯呑は、各自が用意していたので、誰がどの湯呑か覚える)
10時のお茶に3時のコーヒータイム、ときには、ケーキを買いに行ったり、お菓子を配り夕方には、お茶碗の後片付けをします。
面倒なのは、コーヒーで、好みがそれぞれ違うためインスタントのコーヒーを入れるときは、誰がコーヒーティーカップ何杯で、ミルク、砂糖はどのくらい入れ、いる要らない(飲まない人は、緑茶)と入れ方を各人ごとに覚えることです。
(お茶やコーヒー、お菓子も貴重な昼休みに女性が、買いに行き、お茶代の徴収、帳簿つけもやっていました)
これでも、一応男女の格差のない職種であったが、昭和の頃は(管理職以外の)女性は、本来の仕事とは別に当たり前にこういうことをやっていたのです。
(まだ、女性の管理職はほとんどいなく、第一線や要職は男性だった)
職場の親睦では、職員旅行や宴会は、特別なことがない限りほとんどの人が参加して、私も疑問を持たず参加
その宴席での男性へのお酒のお酌は、暗黙の了解で女性がやっていたので、先輩女性を見習いながら私も行いました。
ドラマ『不適切にもほどががある』では、令和から昭和にタイムスリップした中学生の男の子が、ドラマで胸ポロリシーンに喜んでいましたが
昭和のテレビ番組では、ゴールデンタイムでもコンプライアンスに関係ないようなお胸ポロリのお色気シーンがあり、ドラマや映画でも女性が脱ぐシーンは日常的にあり、家族と一緒に見ていれば、皆でバツの悪い思いをしたものです。
(でも、地上波は、面白くなくなったのはこういうのがなくなったからからかもしれない)
ドラマでの主人公は、中学教師で野球部の顧問という設定で、生徒に熱血指導をしていて、ドラマの「穴(けつ)バット」も子どもの頃は、生徒への体罰としてありました。
熱血指導ではないけれど、中学のときに入っていたソフトテニス部では、「うさぎ跳び」や「空気イス」をウオーミングアップでやっていて膝関節が悪いのはこんなことも影響していると思います。
夏休み中の部活では、活動時間帯は水分を摂ることが禁止で、炎天下で噴き出た汗が乾燥して肘の縁側は、いつも塩を噴いて白くなっていました。
今ほど、夏は暑くなかったにしてもこれでは、いつ熱中症で倒れてもおかしくないですよね
知識がないって怖い!命にかかわることなので、全く不適切にもほどあるです。
最近の不適切?
コロナで数年お流れになっていた大学時代の友人達との飲み会が再開され、久しぶりというのもありアレと感じたことがありました。
女性比率多め会だけど酔いがまわるとどうしても男性の悪意のないハラスメント発言が出るのです。
どちらかというと考え方が昭和から脱出していない「昭和頭」なのだけど、下ネタ話も含めたこういう会話は、今だから不適切なNGワードじゃないのって思うけど、自分達がオジサン、オバサンになる前から何十年もしてきたから私も麻痺していたので疑問にも感じませんでした。
不適切発言を繰り返す高齢の某政治家にしても、年齢的にこういう意識は、変わることはなのだから適当に流すしかないけどもしこの場に(特に)平成以降生まれの人でもいたら不快に感じるかと思いました。
こういう仲間内の小規模な飲み会は、大宴会とは違いジョッキやあらかじめ水割りとかグラスで作られたものが提供されるので最近は、お酌をすることがありませんが、もし、瓶ビールやボトルでも出てくれば私達の年代では、やはり、女性がお酌をしたり、水割りを作ったりときには、大皿の料理を取り分けてあげたりします。
今の若い人達は、どうなんでしょうかね?