夫婦旅
・お互い再婚同士、結婚したのが50代だったので20代30代で結婚した夫婦より圧倒的に一緒に過ごす時間が少ないのでもっと二人の時間を作りたい。
・二人とも年齢的に老い先短いかもしれない、健康寿命のある今、行動したい。
・子どもが社会人になり、経済的に少し余裕が出来た。
・コロナもだいぶ収まってきた。
・病気になって、仕事を辞め時間が出来た。
ということで、私達熟年夫婦の安近短のお出掛けを計画しました。
主人が都内の川を左岸、右岸の両方、同じ川を上流から下流から歩くことを趣味にしていて歩いた川を川から船に乗って見たいということで、「神田川のクルーズ」に行きました。
神田川クルーズ
「神田川クルーズ」((株)東京湾クルージング)の日本橋船着場から出航し、日本橋川の上流から神田川、隅田川を経由し、再び日本橋川に戻る全長約10キロ、90分のコースを今回、選びました。
船着き場の上の日本橋の袂にある広場に簡易受付があって出発1時間前の午前10時に受付けし、近くのコレド日本橋のベンチで出航まで時間を潰し館内のトイレに寄ってから乗船しました。
ちなみに船の地下にもトイレはありました。
この時点まで、心配性の私は船の予約をネットで予めし、乗船前のトイレの場所、屋根のない船で雨天の場合は中止なるので、天気予報や出航の可否をネットでギリギリまで調べていました。
(小雨の場合は、使い捨て雨具を配布してくるそうです。)
一方、楽観的な主人は、何かあったときはそのときに対応すればいいというスタンスで、特に何もせずのんびりムードです。
コースの詳細は
日本橋乗船場 ⇒ (日本橋川)⇒常盤橋 ⇒一ツ橋 ⇒三崎橋 ⇒(神田川)水道橋 ⇒御茶ノ水渓谷 ⇒聖橋 ⇒万世橋⇒ 秋葉原 ⇒柳橋 ⇒(隅田川) 両国橋⇒清洲橋⇒永代橋⇒(日本橋川)豊海橋⇒ 鎧橋⇒江戸橋⇒ 日本橋 ⇒ 日本橋乗船場帰港
で、45の橋の下を通過します。
定員44人の船は、11時に満席で出航しました。
平日だったので、乗船客は、シニア世代の女性のグループや私達のような60,70代の夫婦が多かったです。
船は、日本橋川、神田川の橋の高さやビル風、潮流に対応し専用に設計された屋根のないオープン船です。
日本橋川
日本橋川は、9割が首都高の下にある川なので空がほとんど見えません。
高速道路に覆われた川は、木陰になっているので晴れていても風が強く4月中旬とはいえ羽織ものがないと寒かったです。
(主人は、川には落ちなかったけど風で帽子を飛ばされました。)
数年後には、高速道路が地下化されるのにともない上にある道路を撤去するため所々、工事をしていました。
川の水は、決して奇麗とは言えないけど川に落ちてるゴミは、ほとんどありませんでした。
途中、千代田区と文京区のゴミを埋立地へ船で運ぶ中継施設もあり川の臭いがあるのか気になりましたが、私はほとんど感じませんでした。
主人は、少し臭っていたとのことです。
いつも水深の浅い善福寺川を見ているので、浅瀬で座礁しないか気になりましたが小さな船なら十分な深さがあります。
上流から「常盤橋」「常磐橋」「新常盤橋」とあり、常磐橋は、都内で現存する最古の石橋です。
常盤橋門の辺りに渋沢栄一の像があります。
関東大震災で被害を受けた常磐橋を復興に導いたのが渋沢栄一であり、一帯は、金融にゆかりのある地なのでここに渋沢像が立っているのでしょうか。
東京株式取引所の創立者でもある渋沢栄一の邸宅跡地である日本橋兜町の日証館も通過するので日本橋川は、渋沢氏と縁のある川なのだと思いました。
日本銀行とは、反対側(東京駅方面)に建設中のビル(トウキョウトーチ)見え、完成すればあべのハルカスを超える日本で一番高いビル390mになります。
ビルが完成し高速道路が撤去され地下化されれば、数年後にここから見える景色は全く違うものになるでしょう。
日本橋川は、旧江戸城外堀になるので名残の石垣があります。
ガイドさんの案内で、左側の石垣をよく見ると表面に石工の彫った削印が見られますが、「田」の字だけ確認出来ました。
ほかに「中」「丸」「バツ」や何かの文様なんかもあったようです。
この石垣を全国の大名に作らせましたが、大名が、自分達の石がどれか分かるように彫られたものだそうです。
船は日本橋川の上流へと向かいます。
こんな都心でも亀やサギ、カモ類の水鳥がいて、意外と野趣豊かです。
東京のど真ん中の秘境
日本橋川から神田川に入ると上を覆っていた首都高がなくなり、急に視界が開け東京ドームや青空が見えます。
日蔭がなくなり直射日光が当たると暑く感じます。
ここから墨田川目指して。神田川を下っていきます。
川に架かる橋をくぐるために専用設計した屋根のないこの船は、周囲の景色を見渡せて開放感があります。
目線が低く水面を間近に感じるので、臨場感もあります。
屋根がなく乗客が丸見えだからか、橋の上からカフェのテラス席から手を振ってくれる人が沢山いて、恥ずかしいけど手を振り返すのがまた、楽しいです。
中には、ぴょんぴょんと飛び上ってオーバーアクションで、手を振る若い子もいました。
水道橋を過ぎると左手に洪水予防のために造られたお茶の水分水路があり、主人はこのルートを行って見たいと言っていました。
(えっ、行けるの?)
御茶ノ水渓谷は、両岸に緑が生い茂り都会の中の秘境の趣です。
普段、電車から見る景色からは想像もつきませんでした。
間もなく秋葉原の街になるとすぐ上は、ビル群でやはりここは東京だと思いました。
地上を走る丸の内線が通過するまで、船は手前で止まって待機してくれます。
丸の内線の鉄梁の真下からも、電車が通過する瞬間を見ることも出来ました。
大きなアーチ型の橋は、湯島聖堂、ニコライ聖堂の二つの聖堂を結ぶ聖橋です。
神田川の下流域は、江戸時代に本郷台地(神田山)を削って造られた運河で当時は、一大事業だったのかと思います。
(御茶ノ水駅周辺は、確かに歩いても高台になっているのが分かります。)
運河完成後にこの辺りに駿河出身の徳川家家臣が多く住んだため「駿河台」と呼ばれるようになりました。
(近くの大学に通っていたけど知らなかったです。)
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