遺伝的にがんになりやすい?
私は、膀胱がんになりましたが、父や母、父方の叔父ががんを患っているがん家系です。
大腸内視鏡検査をやったときに家族のがんの病歴を書き検査をしたら「HNPCC」ではないかと言われました。
父が、結腸がんを2回(原発)と胃がん、父の弟である叔父が大腸がんに胆道がんをやっていて、私も10年間、腺腫(ポリーブ)を毎回、採っているのがあったようです。
HNPCC(hereditary non-polyposis colorectal cancer)は、日本語にすると「遺伝性非ポリポーシス大腸癌」で、遺伝性大腸がんの疑いがあるということになります。
代表的なのが、「リンチ症候群」で、大腸のほかに子宮内膜、小腸、胃、卵巣、腎盂、尿管などにがんが発症しやすいとされています。
スクリーニング検査
がん家系で、私が膀胱がんになったのもしかしたら遺伝的なものもあるかもしれないと思い主治医に相談しました。
そして、リンチ症候群の検査が、同じ病院内で出来るということで遺伝子外来を受診し遺伝子検査の話を聞きました。
この遺伝子検査は、若年で発がん、複数の発がん、家族歴が濃厚という状況証拠から疑いをかけて調べていき最終的に遺伝子検査をして確定するものです。
まず、遺伝子検査のクリーニングとして行うのはこの検査で、保険適用の検査です。
- マイクロサテライト不安定性(MSI)検査
- 免疫組織化学染色
マイクロサテライト不安定性検査は、手術や生検で採取したがん組織や血液を用いて行います。
細胞に含まれる遺伝子情報を元にハイリスクの場合(リンチ症候群が疑われた場合)、リンチ症候群の4つの遺伝子(MLH1、MSH2、MSH6、PMS2)を調べリンチ症候群かどうか判定します。
免疫組織化学染色は、リンチ症候群の4つの遺伝子のうちどの遺伝子が候補遺伝子か調べる検査です。
リンチ症候群
人の体は60兆億個の細胞から出来ていて、細胞分裂をするするたびに元の遺伝子の「DNA」がコピーして新しい二つの細胞に振り分けます。
このコビーが上手く出来ず誤ってコビーされることがあり、このコピーミスが遺伝子の突然変異です。
これを修正するのが「DNA修復遺伝子」でリンチ症候群は、コピーミスの修復を治す遺伝子(MLH1・ MSH2・ MSH6・ PMS2)の機能が低下が原因でがんが発症しやすくなります。
(がん細胞は、1日に3000~5000個出来るというので、MLH1遺伝子などのがん抑制遺伝子のブレーキが故障していれば細胞内でDNAエラーが蓄積しがんになってしまう訳です。)
この4つのうちの1つでも異常があるとリンチ症候群と診断されます。
遺伝子検査で、リンチ症候群が確定されても予防法はないので、リンチ症候群で発症しやすいがんの検査を通常よりこまめに受け早期に発見し治療するしかありません。
だから、リンチ症候群で、不安が助長されることもあるので「知らぬが仏]のことわざ通りあえて検査をしない選択もあります。
でも、知ることで自分の体の状況を把握出来、検診でがんであれば早期発見も可能になります。
この遺伝子の変化は、親から子どもへ50%の確率で伝わります。
もしリンチ症候群なら血縁のある家族に遺伝性疾患の可能性があることから、がんを発症していなくても、自分ががんを罹患しやすいかどうかを調べるための検査を勧めやすくなります。
マイクロサテライト不安定性検査
遺伝子検査の話を聞いてからリンチ症候群のスクリーニング検査であるマイクロサテライト不安定性検査を受けました。
この検査で、ハイリスクの判定が出てもリンチ症候群と確定されるものではないので、リンチ症候群を「確定」する次の遺伝子検査をやるかどうかです。
4つのうち1つの遺伝子を検査するので約7万円、4つ全ての遺伝子を調べると13万円ほどの保険外診療費が掛かります。
膀胱がんの手術で採取したがん組織や血液を使って行うということで、この日は特に何もしませんでした。
1か月後に結果が、出ました。
4つの遺伝子に染色されたものはなく、リンチ症候群の可能性は低いということでした。
大腸がんを発症したご家族が複数いるという状況のみから考えると、リンチ症候群以外の遺伝性大腸がんの可能性が否定できず、確率は同年代の方より高いと思います。
リンチ症候群以外に遺伝性のがんに関する遺伝子検査があるので調べるかどうかです。
自費検査になるので、もう少し考えてから受けるかどうか決めたいと思います。
しぼり菜リズム
私の父方ががん家系で、特に大腸がんが多いので、遺伝性大腸がん「遺伝性非ポリポーシス大腸癌」の疑いがあると考えました。
遺伝性大腸がんで代表的なものが、「リンチ症候群」で、大腸のほかに子宮内膜、小腸、胃、卵巣、腎盂、尿管などにがんが発症しやすいとされています。
リンチ症候群の検査が、がんの手術をした病院内で行っているので遺伝子外来を受診し遺伝子検査をしました。
リンチ症候群のスクリーニング検査である「マイクロサテライト不安定性検査」を保険内診療で行いました。
リンチ症候群の4つの原因遺伝子(MLH1、MSH2、MSH6、PMS2)は、全て陰性でリンチ症候群の可能性は低いということでした。
4つの原因遺伝子のどれかが、陽性であれば確定診断をします。
確定診断でリンチ症候群と分かれば、自身の早期発見のための検査をこまめにしたり、血縁関係のある家族に検査を促すなどなど出来ます。
ただリンチ症候群の疑いがあっても治療法はないので、不安が助長されることもあるのでりあえて検査をしない選択もあります。