父の葬儀を父の希望で、近親者だけの「家族葬」で行いました。
今回、この家族葬について行ってよかったと思いその感想を書きました。
家族葬でよかったこと
父の葬儀は、10名の近親者のみの家族葬で行いました。「通夜」をせず、葬儀だけ行ったので1日で「火葬」まで終わりました。
この家族葬にして、以下、よかったと思ったことです。
精神的、経済的負担が軽減
家族葬にして葬儀が1日だけだったので、通夜・告別式の2日間にわたる精神的、経済的負担が軽減されます。
通夜、告別式の両方行うと仕事などのスケージュールを無理して来る方もいると思います。
遠方の方がいれば、宿泊を伴うことがありますが日帰りで済ませることが出来ます。
「喪主」として高齢の母が、2日間も参列すれば体力的にも負担が掛かりますが、1日だけだったので母もストレスが少なかったようです。
以前住んでいた所では、告別式や葬儀に加え「念仏」という地域独自の風習があり、3日間参列しなくてはならずその間は、仕事になりませんでした。
また、葬儀のみだと返礼品や飲食代など参列者のおもてなし費用も少なくなります。
ゆっくりと故人と向かい合える
会葬者を呼んで、通夜や告別式を営む大きな葬儀だと会葬者の対応や雑用に追われてしまい、悲しみを忘れてしまいます。
これでは後になって、本当にこれで良かったのかと後悔が残ることもあると思います。
近親者のみで行う葬儀だとゆっくり故人と向き合う時間を持つことが出来ます。
父の葬儀は、父をよく知る人のみなので、精進落としでも父の思い出話などをしてゆっくりお別れが出来ました。
10人程度の葬儀で一抹の寂しさはあったものの、このように故人とじっくり向き合えたという感覚がありました。
義理ではなく、お悔やみのある人のみに送られたのでやはり、家族葬にしてよかったと思います。
世間体を気にしなくてもいい
葬儀というものは、実は故人よりも「遺族」のために行われるものかと思います。大方は、「世間体」を気にしながら行うことが多いと思います。
そのため、もう少し立派な祭壇にしよう。お花も寂しくないように沢山、供えよう。寿司も「並」では、ケチっていると思われるなど気にしてしまいます。
でも、家族葬だと豪華な式をする必要がなく、世間体を気にする演出もする必要もありません。
事情を知っている近親者のみなので、必要以上に「サイズ」を大きくするもありませんでした。
幸い父は高齢のため、現役時代の付き合いも疎遠になってしまった方も多く、父の希望通り、参列者を呼ばない家族葬をすることが出来ました。
菩提寺もなかったので、寺の言いなりになるということもなく1日葬というプランを選ぶことが出来ました。
なので、一般的な葬儀に比べて、故人の遺志や家族の意向で葬儀をすることが出来たと思います。
家族葬の欠点
概ね家族葬にして正解だったのですが、家族葬の欠点もあります。
それは、近親者のみの葬儀だったので、後から自宅に訪ねて来る方がいたことです。
母が、その対応に追われて大変でした。
父は、高齢だったので現役時代の付き合いも疎遠になり、同年代の方もほとんど亡くなっています。
それでも、葬儀の後に(母の知り合いが多いのですが)20人近くの方が家に来て、50人以上の方から香典を頂きました。
葬儀に参列して1日で終わることが、葬儀後、1か月は弔問客の対応に忙しかった母は、通常の生活に支障をきたして趣味のカラオケにも通えませんでした。
しぼり菜リズム
「家族葬」にして、やはりよかったと思います。
来客にいらない気を使う必要もなく、故人にじっくりと向かい合うことが出来、別れを惜しむことが出来ました。
形式的なスケージュールに沿って式が進行するだけではなく、少人数だからきちんとお別れが出来ました。
このように落ち着いてお別れをすれば、最後にしっかり送ってあげられたという想いが、遺された私達家族の救いにもなります。