PTA役員決めの季節
今の時期、来年度の「PTA役員」(3役・会長、副会長、書記と会計監査)選びが始まっているのではないかと思います。
私も数年前に子どもの中学校で、役員を決める委員(「指名委員」)になり四苦八苦した経験があります。そのときの体験談など書いてみます。
指名委員には、3年のときに各「委員」決めで、残った広報と指名委員のどちらかを選ばなくてはならず、広報よりは楽かと思いなりました。
でも、指名委員がこんな大変だと思いませんでした。
子どもの中学校では、ヒラのPTA委員は新年度に入って4月の最初の懇談会で決めますが、会長、副会長、会計3役と会計監査は前もって決めておきます。
その役員を決めるのが、丁度今の時期なのです。
保護者全員に「推薦用紙」を配布し、自薦、他薦で候補者を出してもらいます。
次の役員に相応しい人の名前を書いて、1、2年の保護者に記名で推薦用紙出してもうのです。未提出の人には、委員が電話をして必ず提出してもらいます。
学校によっては、未提出の場合は、自身の立候補とみなしてしまうところもあるそうで誰彼構わず名前を書いてしまうようなのです。(名簿の一番上の人の名前など)
その投票で、名前が挙がった人が集まって、互選会を開催します。現役の役員が、個別に依頼し根回しをすることもあります。
手を挙げる人がいない
推薦用紙で、名前が挙がった人に「互選会」に出席してもらいます。
ほとんど「他薦」の人が出席しているので、皆、口を揃えて役員になるのを「断り」に会議に出て来ます。
フルタイムで働いている、親の介護をしている、子どもが小さい、ひとり親でダブルワークしているなどなど。
皆の前で個人的な事情を言わされることが多く、互選会は、いつも重苦しい雰囲気に包まれます。出来ない理由を並べ立てて断る人ばかりで、押し問答が毎回続きます。
推薦で選ばれた人からはことごとく断られてしまうので、年を越しても主要な役員は決まらず、委員がこれは思う人に電話をして「勧誘」をします。
私は、3年の親だったので直接電話をすることはありませんでしたが、やはりいきなり面識もない人に頼んでも手応えがないようです。
互選会では、現役の役員が役員になっても出来ないことは、役員同士でホローするので初めての人でも出来る。
フルタイムで働きながらやっている役員もいるなど、役員になることを難しく考えることはないなどアドバイスをします。
また、役員をやれば、学校のことや先生、子ども達の学校での様子がよく分かるようになるなどアピールもします。
でも、会議、学校との打ち合わせ、学校関連の行事やイベントの準備や研修会へ出席、自治会の付き合いなど夜や週末に出て行かなくてはならないこともあり、事務作業など重い負担がのし掛かることか逃れられません。
役員決めのトラブル
役員決めには、トラブルも起こることもあります。
誰がどのような性格なのかも分からないことが多く、役員を決める際の押し付け合いが起こります。役員に推薦される人が必ずしも適任でない場合もあります。
一部の人に負担が偏らないよう、皆平等に引き受けるべきという風潮があり、その人が役員を出来る状況にあるか否かにかかわらず、まだ役員をやっていない人にやらせようとする傾向があります。
ある学年では、皆で示し合わせたのか吊るし上げのように小学校のときにPTA役員や委員を6年間全くやってない人の名が投票で上位になってしまいました。
本人は、逃げの一手で結局、互選会にも一度も顔を出さず役員にはなりませんでした。
反対に役員になりたがっている人がいましたが、協調性がないと陰で反対する人が続出してなれませんでした。
こうやって決まった
なかなか次の年のPTA役員が決まりませんでしたが、年が明けて最初に決まったのが会計監査です。
現PTA役員と指名委員が候補者に当たりをつけ、電話攻撃し口説き落として会計監査が1名決まったのです。
比較的負担の軽い会計監査ならやってもいいと根負けしたようなのです。
でも、それ以外決まらないので、指名委員が自分がやってしまった方が楽なのにという発言が出てくる始末です。しかし指名委員は、役員になれません。
私が中学生のときは、保護者の間で役員のなり手がいなくて、母のところに自宅にまで担任の先生が直々、頼みに来て断り切れず母は、副会長を引き受けたそうです。
年が明けてもなかなか会計監査以外の役員が決まらなかったのですが、あることがきっかけで他の役員が決まっていったのです。
それは、子どもが3人いる委員長が、人脈が広く子どもの地域のスポーツクラブや自身のコーラスなどの活動のつてを頼ったのです。
その中のリーダー格のボスママが協力してくれるようになってから風向きが変わって来ました。
このボスママは、いい意味での「ボス」のようで人望がある方のようでした。ボスママ自身が、副会長をやってくれることになりそれから、芋ずる式に役員が決まっていきました。
ボスママが声を掛けてくれ、ボスママとだったら一緒にやってもいいと書記や会計も決まったのです。
やはり人脈が物を言うというか、この人とだったらやってもいいとか、楽しそうとかいう人がいて、知らない人の輪の中にポツンと入るより安心するみたいです。
しぼり菜リズム
子どもが3人いる委員長が校内に知り合いが多く、その知り合いの影響力のあるボスママを崩していったのが今回、功を奏しました。
PTA役員を決めるのにやはり、「人脈」はとても大事だと痛感しました。
私には、学校関係に知り合いがなく人脈がまったくなかったので、非力を感じた次第です。
ところで、会長はどうやって決まったか実は、覚えていないのです。
確か推薦理由で、リーダーシップがある。人当たりがいい。責任感があるという投票数№1の方がなったような気がします。正にセンターを張れるうってつけの方です。
本人は、最初は荷が重いと逃げ腰でしたが、ボスママやその取り巻きママ達の和気あいあいとした雰囲気に安心して会長になる覚悟を決めたといったところだったような気がします。