写真は、蚊帳(かや)です。
蚊が、活発に活動する季節です。
蚊は、この時期、卵を産むために栄養のある人間の血液を吸います。
子孫を残すために蚊は、必死ですが刺された人間は、痒くていい迷惑。
刺して子孫を残したい蚊と刺されたくない人間の攻防戦が、この時期繰り広げられるのです。
蚊に刺されると痒いのは
蚊に刺されて痒くなるのは、皮膚疾患で、痒くなるのと同じメカニズム(イッチ・スクラッチサイクル)です。
イッチ・スクラッチサイクルについてはこちら
「搔けば搔くほど、痒くなる」痒みのサイクルを止めるには、どうしたらいいのか
蚊に刺された→表皮細胞がダメージを受ける→サイトカインなどの化学伝達物質が出る→マスト細胞から痒みの物質ヒスタミンが出る→脳に痒みを伝達→痒くなる
同時に軸索反射(じくさくはんしゃ)が起き→痒みと炎症が増幅される |
という「イッチ・スクラッチサイクル」という痒みのメカニズムですが、蚊の場合、蚊が皮膚を刺したときに、血液を固まりにくくする作用のある唾液を先に入れて血を吸いやすいようにします。
痒いのはこの唾液が、痒みを起こさせるのです。
体の免疫が、蚊の唾液を異物として認識しアレルギー反応を起こして痒くなるのです。
〈参照〉
蚊に刺されたら、どうしたいいのか
「皮膚の炎症を止め掻かないようにする」のが、シンプルで一番いいのです。
痒みを治すには、最初の原因が表皮細胞のダメージなので、それを元に戻すことです。
多くの場合、掻かなければ自然に治りますが我慢できない痒みの場合は、
・抗炎症作用のあるステロイドを外用する。
原因のはっきとした一過性の症状にはステロイドは有効だそうで、悪化させることなく早く治すには短期間の使用なので、副作用の心配もないそうです。
・抗ヒスタミン剤の使用
・痒みを抑えるために患部を冷やす。
・メントールの入った市販の塗り薬を使う。
・バナナの皮の内側を蚊に刺された箇所に当てる。
バナナの皮に含まれているアストリンゼンが、発疹や皮膚の痒みを抑えるそうです。
・ドクダミを塗る。
どくだみは、解毒作用があるので、蚊に刺された跡に葉っぱを採ってきてよく揉んで葉っぱの汁をつけると痒みも早く引き、跡が残らずに治るそうです。義母が、よくやっていました。
以前作ったドクダミ化粧水が、たくさんあるので試してみようかな。
このような方法で、炎症を抑え、痒みを抑えることが重要です。
以前、蚊に刺され掻き崩してしまいミニトマト大の水泡になったことがあります。このように掻くと、皮膚のダメージにつながったり、皮膚の炎症が広がり、さらに痒くなるのでとにかく、「掻かない」ことが一番いいのです。
蚊に血をたっぷりと吸わせてあげると痒くならない
痒みが生じない秘策が、もう一つあります。蚊に刺されても、すくに殺さずたっぷりと最後まで蚊に血を吸わせるという方法です。
蚊は、人間の皮膚を刺したときに、まず血液を吸いやすくするために先に痒みの原因である唾液を入れます。
蚊が吸っている途中で叩くと皮膚にこの唾液が多く残ってしまうので、痒くなります。
刺されてすぐ痒くなるようでは、蚊は目的を達成しないまますぐに殺されてしまいます。
敵もさる者ながら、人間に血を吸い終わるまで、悟られないようにしているのです。
最後まで、蚊に血を吸わせると出した唾液も一緒に吸われるため唾液が残らず、痒くなりにくいのです。
私も蚊に足を刺されたので、このままたっぷりと血を吸わせましたが、血を吸って逃げるまで60秒ほど掛かりました。
結構長い時間、血を吸っているのですね。
確かに今回は、あまり赤くならずに、痒くなりませんでした。
このようなに蚊に刺された跡のダメージは少なかったのですが、次のような問題が
- 病原ウイルスや病原虫なども唾液と一緒に送り込んでしまう。
- 血を吸って栄養を蓄えた蚊が、産卵して増えてしまう。
見つけた瞬間パチンとその場で、叩いて殺してしまえば、他の人に刺すこともないのです。
だから、たっぷりとお腹いっぱいまで血を吸わせて、吸い終わった瞬間に殺すのが痒くならないし、蚊の繁殖を阻止するのにいいのですが、それはなかなか難しいですよね。