乳がん検診のマンモグラフィー(乳房X線)検査をしました。杉並区民検診で、費用は500円です。
母が乳がんの手術しているので、定期的に乳がん検診(主にマンモグラフィー)を受けています。50代から増える乳がんですが、マンモグラフィーによる検査の見逃しリスクが今問題になっています。
マンモグラフィー検査の見逃し・高濃度乳房
日本乳癌検診学会によると、
日本人女性のおよそ4割は乳腺の密度が高い「高濃度乳房」という体質だと推定され、がんが乳腺に隠れて画像に写りにくく、検査の精度が最大で50%ほど下がるとされ、見逃しのリスクが指摘されている。
この「高濃度乳房」は、乳腺の密度が高いため、乳房にX線を当てて映った画像を基に診断するマンモグラフィー検査では乳腺も白く映り、がんの病巣も同じように白く映るためがんが発見しにくくなるそうです。
通常は、大部分を占める脂肪は黒いので、白いがんの病巣を比較的小さな段階で見つけることが出来ます。
しかし、国の指針ではこうした体質を通知するかどうか定めがなく、8割を超える自治体が乳がん検診の結果として、『異常なし』などと伝えるにとどまっていて、患者団体などから批判が出ています。
異常なしで安心して、マンモグラフィー検査を受け続けて、乳がんを発症していても見逃してしまうことがあるということです。
どうしたらいいのか
まず、自分が「高濃度乳房」かどうかを知ることです。
しかし「高濃度乳房」かどうかを通知している自治体は厚生労働省によると、全国の市区町村のおよそ14%に過ぎないそうです。
もし、「高濃度乳房」であれば乳腺の密度に関係なく、病巣を浮かび上がらせることができる超音波検査(エコー)が有効だそうです。
マンモグラフィーに超音波の検査を組み合わせると、乳がんの発見率が1.5倍に高まるという研究結果も出ています。
一般に「乳腺濃度」は若年者ほど高く、20~30代では乳がん検査では、マンモグラフィーよりも超音波検査のほうが適しています。しかし、日本人は欧米人より「乳腺濃度」の高い人の比率が高く、高齢でも「乳腺濃度」が高いままの人が少なくないで、いちがいに“40歳を過ぎればマンモグラフィがよい”と言い切ることはできません。
このようにまずは、自分の「乳腺濃度」を知ることが重要です。
一度はマンモグラフィーによる検査を受け、石灰化(※)の有無を調べると同時に、可能であれば自分の「乳腺濃度」が高いか低いかを尋ねてみるのがいいと思います。
そして乳腺濃度が高い人は、できるだけ超音波による検査を行うといいようです。
私は、5年前にマンモグラフィー検査で石灰化を指摘され、そのときのフイルム画像が手元にあるので見てみると素人判断なのでわかりませんが白い部分がたくさんあるようなないような…。
「乳腺濃度」が高くもなく低くもないように見えます。
杉並区の病院で、「高濃度乳房」かどうか教えてくれるか聞いてみた
杉並区の区民検診では、「高濃度乳房」かどうか現在は、通知はしていません。
私が区民検診をやった病院に電話すると、区民検診では「高濃度乳房」の項目はなので出来ないが、マンモグラフィーのフイルムを貸し出すことが出来るので、心配ならば乳腺外科のある病院に行って、それを診てもらうといいのではと言われました。
そこで、フイルムも持参すれば高濃度乳房かどうか診てくれる病院があるのか探してみました。
杉並区で乳腺外科のある病院に電話してみました。
高井戸東健診クリニック
フイルムを診て判断することは出来ないがこの病院で、健診(区民検診)を受ければ教えてくれるとのことでした。エコー検査の設備もあります。
久我山クリニック
フイルムを診てくれ、エコー検査もやってくれる。女性の医師がいるので、予約するといいとのことでした。
林脳神経外科メディカルクリニック
画像を持っていけば見てくれるが、異常なしの場合は保険外診療になるとのこと。マンモグラフィーの機種によって差があるので、撮り直しの場合があり再マンモグラフィーで判断するということでした。
エコー検査は、マンモグラフィーの結果で異常あり、なしに係わらず9,800円。乳がん検診(問診、視診、触診、マンモグラフィー検査)プラスオプションのエコー検査5,000円もあるそうです。
この病院では、マンモグラフィーとエコー検査と両方を推奨していました。20代のように乳腺が発達している時期は、エコー検査だけの方がいいようです。
「高濃度乳房」かどうかは、マンモグラフィーで医師は把握しているが、健診結果ととしては異常があるなしでしか通知しないとことでした。
どちらにして、自費診療となるので負担が掛かり、早急に区民検診でも「高濃度乳房」かどうかの体質まで通知して欲しいものです。
セルフチェックも習慣に
杉並区乳がん検診は、前回は触診とマンモグラフィーでしたが今は、触診はなくなりました。
マンモグラフィー検査、超音波検査の他に乳がんの見逃しを少なくするために定期的なセルフチェックを習慣にするといいと思います。
セルフチェックのやり方は、NPO法人J.POSH日本乳がんピンクリボン運動で。
私は、今まであまりやっていなかったのですがお風呂に入ったときお湯の中でやるようにしました。
以前、人間ドックで乳房の触診模型(実物の感触に近いシリコン素材)というのがあり、腫瘍に見立てた塊が埋め込まれてシコリの感触を指先で体感したことがあります。
小さいシコリは、よく触らないとわからなく見逃してしまいそうでした。
自分に小さなしこりがあった場合見つけるのは大変だと思いました。
よく、ピンクリボン運動のイベント会場などに置かれているので、シコリがどんなものか触って、体験してみるといいと思います。
「乳がん触診モデル」というものも売られています。
※石灰化
石灰化は乳腺内にカルシウムが沈着したもの。マンモグラフィでの石灰化は、乳がん以外でも、乳腺症や線維腺腫などでも認められ、良性疾患での石灰化のケースの方が多くて、乳がんによる石灰化は約2割しかないと言われています。しこりを伴わない石灰化だけで発見される乳がんは、たちのよい乳がん(非浸潤性乳がん)であることが多い。