の続きです。
防災公園
災害時に大規模な避難者を受け入れる広域避難場所でもある桃井原っぱ公園一帯は、約9.1haの広大な敷地があり公園は、約4.0haの防災公園としての機能を備え災害時にはヘリコプター発着所、緊急避難場所として機能します。
(杉並区の「防災公園街区整備事業」に基づき、住宅地と一体的に整備された公園です)
防災インフラ
防災インフラとして、マンホールトイレ、防災備蓄倉庫、かまどベンチを配置、防火水槽等もあります。
災害時に必要な資機材を保管する備蓄倉庫

かまどベンチ
普段はベンチとして使用されていますが、非常時には座面を外して「炊き出し用のかまど」として活用出来ます。

マンホールトイレ
下水道に直結した非常用トイレを備えており災害時でも衛生的に利用可能で、使用するときは上にテント設置するようです。
桃井原っぱ公園には100tの地下貯水槽があり、震災時には1万人規模の避難者に対して一定期間の飲料水を供給出来る設計になっています。
ほかにも消火用水や避難生活における生活用水として直接水を取れる水栓があります。

「プロムナード荻窪」に設置されている災害用給水栓(非常用手回しポンプ)
(飲水は不可能で、主に体を洗ったりトイレを流したりするための生活用水として想定されます)

制御盤およびポンプ設備
地下の貯水槽や循環用タンクから水を汲み上げ園内の水路(景観用せせらぎ)に送り出すための機械ですが、近くを流れるせせらぎの水も緊急時に使うのだろうか?

ソーラー式LED照明灯
公園内には、太陽光パネルで発電・蓄電し夜間や災害時でも点灯し続ける街路灯が配置されて、LEDを使用しているため消費電力が少なく数日間天気が悪くても点灯し続けられる設計になっています。
広大な公園内で、避難者が集まる場所や出口を示す夜の目印となります。
(公園内への火の粉の侵入や火災の広がり(延焼)を食い止める壁の役割を果たす樹木)
大規模な火災や地震が発生した際、輻射熱や煙から身を守るための「広域避難場所」に指定され周辺からの火災の延焼を防ぐため、公園の縁辺部にはタブノキ、シラカシなどの不燃性の高い樹木が配置されています。
公園には樹木スプリンクラーなども備えられており、これらを併用することで樹木の防火機能をさらに高めることが出来ます。
そのほかにもバリアフリーの車いす対応トイレやベビーベッド、AEDなどが設置されています。
災害時は周辺の消防署、警察署、病院等と連携した避難拠点としても大きな効果が期待されています。
防災訓練
(区民祭りでの、起震車体験の場面)
桃井原っぱ公園は、地域の防災訓練や杉並区の「総合震災訓練」の会場としても利用され住民の防災意識向上に貢献します。
四季の広場の入口にあるのは、雨庭です。

ウイスキー樽の雨水貯留タンク
これは、杉並区が進める「雨庭(あめにわ)」プロジェクトの一環として設置された雨水タンクです。
屋根などに降った雨水を一時的に貯めて有効活用するための設備で貯めた水は、平常時は公園内の植物への水やりに災害時にはトイレを流すなどの生活用水として利用されます。

雨庭
雨水タンクは、雨水を地中にゆっくり浸透させる「雨庭」とセットで運用され、一気に下水道へ雨水が流れ込むのを防ぎ浸水被害(内水氾濫)を軽減させます。
こちらは、区民参加のワークショップを通じて整備した「なみすけ雨庭」で、砂利や落ち葉、浸透性の高い土などを使って雨水がしみ込みやすい環境を作っています。
なみすけの顔の部分(白い砂利やベージュの石)は、雨水が地中にしみ込みやすい層になっていて大雨の際、周囲から集まった雨水を一時的に貯め、ゆっくりと地下へ還します。
まわりには、水に強く根を深く張る植物(シダ、アヤメ、ススキなど)を植えると効果があるそうですが、まだなみすけのまわりは土のままです。
都市部ではアスファルトが増え、雨水が土に還りにくいので、こういう自然の力で水害を防ぐ「グリーンインフラ」としての実験・啓発の場となっていて「何だろう」と興味を人がいて、楽しみながら防災意識を高められますね。
〈参考文献〉
- 「総集版 荻窪の記憶」荻窪地域区民センター協議会
- 第14回荻窪地域史講座「八丁:かつての荻窪をめぐるまち歩き」(すぎなみ文化協会)
- 広報「すぎなみ」2011年5月11日号
- PDF「杉並区地域防災計画」の別冊・資料編
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