ブルガリ展「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」(国立新美術館)とヴァン クリーフ&アーペル展にて「永遠なる瞬間 ヴァン クリーフ&アーペル ― ハイジュエリーが語るアール・デコ」(東京都庭園美術館)に行きました。
ブルガリ展
日本国内で開催されるブルガリ展としては過去最大規模であり、約350点ものジュエリーや芸術作品が展示された大変贅沢な展覧会です。
私が行ったときは何故か幼稚園児くらいのお子さんを連れたお母さんが何組かいて、小さなうちからこんな豪華なジュエリーを見てしまうと目が肥えてしまい将来大変だろうとかと余計な心配をしたが、子どもはまだ大人のような金銭的価値の認識もなく美術的な価値の高い作品でもあるので、「本物」に触れる貴重な経験でもあり、きっと美意識の高い大人になるのでしょうか

ネックレス・ペンダントイヤリング(プラチナ、サファイヤイヤ、ダイヤモンド1948年頃)
逆にこういう展覧会があるとこの宝石はいくらくらいなのとか、総額いくらになるのか、警備は大丈夫なのかと絵画に比べてすぐに金銭的な価値に換算してしまう不純大人(私)がいて、嫌になります。

「コンバーチブル・ソートワール=ブレスレット」(ゴールド、アメジスト、ターコイズ、シトリン、ルビー、エメラルド、ダイヤモンド1969年頃)
展覧会タイトル「カレイドス」とは、「美しい(カロス)」「形態(エイドス)」を意味するギリシャ語に由来する言葉で、ブルガリの色彩豊かなジュエリーは、まるで万華鏡のように華やかで鮮やかでした。

裏側
エメラルド、アメシスト、ターコイズ、ダイヤモンドが使われたネックレスやイヤリングがあったけどどれも個性的な宝石を喧嘩させずに上手く調和している(しかも洗練されている)のはやはりブルガリなのでしょう
今回、ブルガリの得意とする多色な「色彩」がテーマだけど、元々ヨーロッパの伝統的なハイジュエリーは、意外にも単色が中心で、ブルガリがルビーやサファイヤ、エメラルドといった色とりどりの貴石をミックスしたことで慣習を打破したそうです。
(ブルガリは、革新的だったのですね)
それぞれの色は、偶然に任せるのではなく、計算して配置されて息をのむような視覚的な効果を得ているのは、まさに「色の魔術師」です。
古代ローマの遺跡のモザイクにとなんでイチョウのの葉の形に空間を区切った世界的建築家ユニットSANAA(妹島和世氏+西沢立衛氏)が手掛けた内装によって、光の反射するアルミや透過するアクリルの壁によってジュエリーが輝きを増して、天然の鉱物が人の手によってこんなにも最大限に美しさを引き立てゴージャスになるかと思いました。
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