アンネのバラ
近くの図書館に行くと春と秋に入口の花壇に素敵なバラが咲いていて、以前から気になっていました。

バラの近くにプレートがあって「アンネのバラ」とありました。

「アンネ」ってあの『アンネの日記』のアンネ・フランク?
と思い調べると「アンネ・フランク」にまつわるバラだということが分かりました。
『アンネの日記』は、中学のときにペーターとの淡い恋を抒情的な文章で綴った箇所にキュンとしながら読んだ記憶があります。
(その一年後にアンネの命はナチスによって奪われたので、余計、その初々しさが鮮明に残りやるせなかったです)
高井戸中学校とアンネのバラ
アンネのバラが、図書館にあるは杉並区立高井戸中学校が始まりになります。
1975年、高井戸中学校の2年生が国語の授業で『アンネの日記』を学習後、小林桂三郎教諭の指導で「アンネ・フランクに寄せる手紙編集委員会」を発足しアンネの手紙を文集にし、その文集をアンネの父オットー氏やアンネ・フランク財団に送付し交流が始まりました。
この活動の中で生徒達は、アンネの形見のバラがあることを知り「これを平和のシンボルとして校庭に植えたい」と申し出たところオットー氏は「生前のアンネと同じ年頃の子ども達が望んでいるのなら」と快諾しスイスの自宅で育てていたバラを送ってくれました。
すぐに校庭に植えるのでは枯れてしまう恐れがあるので農業試験場に託した後、3株のバラが校庭に移植され大切に育てたということです。

アンネのバラを型取った彫刻 高井戸中学校
現在では、平和の願いが託されたこのバラを枯らすことのないように生徒や保護者、地域のが一丸となって守り、毎月のバラの手入れを中心に定期的に新聞を発行したり一般公開の際の資料を作成し「アンネのバラ・サポーターズ」として活動しています。

高井戸中学校では、春と秋のバラの開花に合わせてアンネのバラの一般公開を行っており秋に見に行って来ました。

校門を入ってすぐの両脇の花壇のバラが出迎えてくれますが、2024年10月の公開日では、猛暑が長くざっと見渡してもまだ咲いている花が少ないようです。

まだ蕾が多いと主催者の方も言っていて、もう一週間くらい遅いといいのかと思いました。

秋のバラは、春より花数が少ないのですがこのときは、さらに少なくて残念でしたがよく手入れされたバラの株がたくさんあって、バラが植樹されてから長い間守り続けられた様子が分かります。

それでも咲いてバラは、幻想的な美しさです。


黄色とピンクのバラ
アンネのバラとは違う品種もありました。


アンネのバラは、学校と地域が守り続け校庭には200株近くまで増えています。

高井戸中学校の生徒さんも受付を担当していました。

本来なら校門から昇降口にかけて両脇に咲き誇るバラですが
高井戸中学校の特別公開の期間は開花が少なかったので、また次の春の公開に行ってみたいと思います。
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