気象神社
以前から新海誠監督の映画『天気の子』やNHKの『ドキュメント72時間』で見て気になっていたのが、気象神社で、訪ねてみました。


高円寺駅から徒歩2,3分程度の場所にあり、周りはマンションに囲まれた「高円寺氷川神社」の境内にあります。

気象神社は、日本唯一の神社で、晴れを祈願したり、気象予報士の合格祈願でも訪れることも多いようです。

気象神社は、1944年4月、大日本帝国陸軍の陸軍気象部の構内に造営されました。
軍にとって気象条件は戦略、作戦を講じるのに大事な要素であったため科学的根拠に基づいた予報がされていましたが、予報的中を祈願するなど気象観測員の心の拠りどころとされていたそうです。
戦後の神道指令で撤去されるはずであったが、連合軍宗教調査局の調査漏れで残存し、1948年9月18日に現在の氷川神社に遷座、2003年6月に社殿再建し現在に至ります。
(高円寺氷川神社HPより)

気象神社は、第2次世界大戦の軍隊と関係があったことと連合軍の調査漏れで偶然に残って存在していたのが、意外でした。
が
神社を撤去してしまうことが恐れ多いというので、わざと「調査漏れ」として残したという説もあるようです。

気象神社は、大日本帝国陸軍の陸軍気象部の構内に造営され、戦後、現在の氷川神社に遷座、主祭神は、「晴・曇・雨・雪・雷・風・霜・霧」という八つの気象条件を司る「八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)」です。
八意思兼命は、日本神話で天の岩戸に隠れた天照大御神を外に誘い出す計画を立てた神々の中の1人で、天照大御神が外に出したことにより世界に明るさを取り戻したきっかけとなりました。
八意思兼命、気象神社にピッタリな御祭神ですね

気象神社がある境内は広くはないですが、境内には百葉箱や気象観測機器が設置されていたり当日の気象情報が電光掲示板で表示されているのは、気象神社ならではです。
参道の左右に、てるてる坊主のお守りや下駄の形の絵馬があり、これも天気にまつわる神社らしいです。
映画『天気の子』のワンシーンにこの「下駄の絵馬」が出てきたことで全国的に有名になったようです。
ところで、願掛けは、「腫れて欲しい」「雨が降って欲しい」とかそれぞれ人によって違ったりするけど神様はどちらを優先してくれるのだろう?
今年は、地球温暖化の影響か九州ではあっという間に梅雨が明け、各地は猛暑やゲリラ豪雨が相次ぐが、昔のような梅雨の復活を願っても気象の神様も太刀打ち出来なのでしょう

色々な色のてるてる坊主のお守り(「てるてる守り」)が可愛い
紫色が厄除けとか色で何の運かが決まっていて、そのまま持ち帰るのもいいし気象神社に掛けるのもいいようです。

このほかの授与品に「晴れ守り」「照々みくじ」があります。
参拝者で若い人もちらほら見掛けたので、『天気の子』の聖地巡礼で来る人も多そうです。

6月1日は気象記念日(東京気象台開設日)にあたり、毎年「気象祭」が斎行され、気象関係者や気象予報士志望者も多く訪れるようです。
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