フレンチビストロ オルガン
西荻窪のフレンチビストロ「organ (オルガン)」に行きました。
西荻窪駅南口から10分程度歩いたところにあります。
先月は予約が取れず、年明け早々にネットでコース料理(コースかアラカルトか予め選択)の予約を取り家族3人で行きました。
18時に行ったら先客は、1名のみでした。
店内は、ワインボトル、アンティークな家具に食器や本が置かれ、ガラスの花瓶にざっくりと入れられたお花、アンティークのミシン、無垢材のテーブルや椅子も店の雰囲気に合いお洒落で無数のペンダントライトの光は明る過ぎず暗過ぎず料理を楽しむのには丁度いい明るさでこだわりが感じられます。
通されたのは窓際のテーブル席で、大きなガラス窓から通りを行き交う車や人が眺められます。
客席は、カウンター2席、4人席1卓、3人席1卓、2人席4卓の合計17席になります。
まず、飲物をオーダーしますが、ワインはリストではなく料理ごとに最適なワインをセレクトしたペアリングコースを勧められましたが主人以外のワインを飲めない私(全く飲めない訳ではないが)と子どもはビールとソフトドリンクを注文
(フレンチレストランでは店員さんの「ワイン、注文して下さい」オーラはよく出るが、ビールがあればビールを堂々と頼んでしまいます。ビールがないときは、ワインかシャンパンをグラスで1杯のみかな)
主人もあまり飲める方ではないので、グラスで1杯だけ注文しました。
このお店は、ワインビストロというのは知らずに行ったので、飲めない私達はここでちょっぴり肩身の狭い思いをしました。
(ビールはクラフトビール1種、ソフトドリンクもあまり種類がなく料理に合わせたおススメワインをチョイスしてくれるで、ワインが飲めればもっと楽しめたであろう)
コース料理
今回は、7品のコース料理です。
最初の一品は、アンティークの素焼きのお皿で出てきました。
「パン・デピス 鶏の白レバーとフォアグラ カシスのジュレ」
オードブルは、「パン・デピス 鶏の白レバーとフォアグラ カシスのジュレ」というものでスタッフの方が丁寧に説明してくれますがちょっと聞き取りにくくお品書きで確認
「パン・デピス」は、フランスの伝統的な郷土菓子ですが、鶏の白レバーとフォアグラのムースにナッツを重ねしっとりと焼き上げ、カシスのジュレを合わせているのでケーキみたいなお総菜みたいな不思議な一品
相性のいい白レバーとフォアグラのムースが濃厚で滑らか、カシスのジュレやブラックベリーの酸味がいいアクセントになっています。
レバーのムースやテリーヌが好きなので、好みの一品
フルーツとの独創的な組み合わせもGOODです。
ただ、この料理と合うワインは「アルザス地方のほんのり甘みのある、果実味豊かなスパークリングワイン」だそうで、主人がオーダーしましたが「ワインは、さほど甘くはないけど…この料理と合うか分からない」
そうで、要するにワインのことを語る資格がないんですよね。残念な私達
私が飲んだ福生の「TOKYO BLUES」(石川酒造)は、ほんのり柑橘の香りが漂いちょっぴりフルーティーで不思議なこの料理と相性がよかったです。
(「アルザスVS福生」で、福生に軍配が上がってしまうのも何だかね)
次の前菜は、「黄色いビーツのロースト 山牛蒡の炭火焼 蕪の塩釜焼き」という野菜3種です。
ビーツといえば赤だけど黄色いビーツは珍しい
グリルした中まで黄色いビーツは、ビーツのスープとともに食欲を刺激します。
「食べる輸血」ともいわれる黄色いビーツは、栄養価が高いそうで柔らかく風味もソフトで食べやく自分でも使ってみたい野菜です。
皮つきの山牛蒡も柔らかくクセもない優しい味で食べやすいです。
蕪もほんのり甘く、野菜本来の味を生かしています。
やっぱり旬の野菜は、美味しいですね
「白子のムニエル 春菊ソース パルミジャーノリゾット」
白いプレートがキャンパスの芸術作品という趣で、目で楽しむことが出来ます。
量は多くないけど濃厚な白子とリゾットだからこの量で丁度いい
リゾットが主食でないのが新鮮です。
主役を彩る春菊のソースは、春菊が嫌いな子どもも食べれる程、春菊特有のクセがないです。
ぐちゃぐちゃにして混ぜ合わせて食べるマリアージュ?もよき
これは作れないけど、こういう旬の野菜や素材を使った料理、自分でも真似して作ってみたいと思わせます。
「どの野菜と肉や魚の組み合わせがいいのだろうか」という創作意欲が湧いてきました。
パンと一緒に出てきた艶々のオリーブのマリネが思いのほか美味しかったです。
パンは、お店のインスタグラムを見ると低温で一晩発酵させておいたタネを来店時にオーブンに入れ焼き上げるそうで、タイミングよく出された焼きたてのパンは、中はモチモチ、外はカリッとしていくらでも食べられてしまう名脇役です。
メインディッシュは、「スズキのポワレ サフランのソース ピルピルマヨネーズ」
スズキは皮面をパリっと香ばしく身はふっくらと焼き上っています。
アクセントのハーブの葉の下は、何かな?
(ワクワク!ドキドキ?!)
葉っぱをめくると付け合わせの芽キャベツとスナップエンドウの温かいサラダがありました。
ソースは魚のアラから採った出汁にサフランを加えたものだそうで「ピルピルソース」というものです。
「ピルピル」とは、魚のアラを油でじっくり煮てから、乳化させるソースでアラを煮込む際に油が跳ねる音がスペイン語では「ピルピル」と表現することからこの名が付けられています。
サフラン風味好きなので、皿に残ったピルピルソースは焼きたてパンで集めて残さず頂きました。
(パンとソースだけでも美味しい)
パンも食べ一品一品の給仕なのでゆっくり食べるせいかこの辺りでお腹が一杯になってきました。
もう一品のメインディッシュです。
このプレートのセンターを張るのは、何だろう?
桜の枝に乗った蝦夷鹿肉(炭火焼き)でした。
テーブル席で、仕上げにバーナーで炙ってくれるというライブ感満載の演出が心憎いです。
ジビエは、最近敬遠していたけどしっとりとした重過ぎない赤身肉なのでクセがなく柔らかい
シェリービネガーソースがよく合いペロッと食べてしまいました。
手前は、捌いたときに出た端の部分をミンチにして作っというクロメスキで、クロメスキとは小さなコロッケのことでフランスの伝統料理です。
鹿肉のクロメスキは、メンチカツという感じで少しクセはあるが決してイヤなものではなく大きさも丁度よかったです。
アヴァンデセールは
「ヨーグルトのソルベ アマレットのグラニテ 洋梨と柚子」
お肉を食べた後のアマレットのリキュールを使ったシャリシャリ氷が気持ちいい
「アヴァンデセール」は、料理とメインのデザート(グランデセール)の間に登場する口直しとなる小さなデザートで、口の中がサッパリして、爽やかな風が吹きました。
ソルベでお腹も口もリセットされれば、お腹が一杯でもまだ入ります。
フィニッシュのグランデセールは
「無花果と洋梨のタンバル キャラメルのアイス」
スモークチーズかと思った生キャラメルアイスは、ほろ苦くて濃厚で美味し過ぎ!
筒状に焼き上げたサクサクとしたクッキー生地の内側には、濃厚なカスタードクリーム、洋梨やブルーベリー、また赤ワインや複数種のスパイスを効かせた無花果のコンポートをぎっしりと…
トッピングされているは、ラディッシュではなくブドウで、こんなに薄くスライス出来るのですね。
「別腹」で、難なく完食しました。
最後は、ほうじ茶で締めます。
夜の時間帯、コーヒーより暖かいお茶の方が嬉しいです。
テーブルにコンロを持って来てほうじ茶を炒ってくれ香ばしいい香りが漂います。
ポットで、炒ったほうじ茶をティーパックに入れハーブと合わせてハーブティーとして頂きました。
フレンチは、結婚式以来1年ぶりくらい
どうしてもソースやデザートにバターと生クリームをたっぷりソースに使っているからもたれることがあるので積極的には行かなくなったけど、ここのはもっと軽い感じで食べやすかったです。
ネットで何気なく調べていたら「ヌーベルキュイジーヌ」という語が出てきて、ここの料理は、旬の素材を最大限生かし繊細で見た目も美しい新しいフランス料理、創作系のヌーベルキュイジーヌに近いのかかなあと思いました。
後で調べたらオルガンは、日本のナチュラルワインの第一人者である紺野氏&マダムの順子さんが経営しているビストロだそうで、ナチュラルワインを売りにしたお店だったことが分かりました。
だからワインを猛プッシュしてたかと思い、ワインがたしなめればもっとよかったのかなと思いました。
しぼり菜リズム(まとめ)
西荻窪のフレンチビストロ「organ (オルガン)」へネットで予約して行きました。
オルガンのフレンチのコースは、旬の野菜を使い創作系のヌーベルキュイジーヌに近い感覚で軽い感じで食べやすく最後のドリンクがほうじ茶のハーブティーというのがよかったです。
日本のナチュラルワインの第一人者が経営しているビストロで、ナチュラルワインを売りにしたお店だったけどワインが飲めないことが残念でした。
■organ(オルガン)
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- 東京都杉並区西荻南2-19-12
- 火・水・木・金曜日17:00 – 23:00、土・日曜日17:00 – 21:00
- 定休日 月曜日