の続きです。
角川庭園・邸宅
「杉並区立角川庭園」の庭園を見てから入口の方に戻り邸内へ入り見学しました。
この建物は、旧角川源義宅です。
建築家である加倉井昭夫氏が設計した木造2階建ての近代数寄屋造りの邸宅で、平成21年(2009年)に国の有形文化財に登録されました。
茶室の前には、コナラ、エゴノキ、ホオノキがあり武蔵野の雑木林のようです。
昭和35年(1960年)頃、隣接する田んぼは埋め立てられ荻窪団地が建てられたため南側にシラカシを植えて目隠しとしたそうです。
玄関を靴を脱いでスリッパに履き替えて入ると書斎、広間、奥に茶室があり2階建ての邸内は、1階が公開されていて展示室、詩歌室、茶室が「幻戯山房~すぎなみ詩歌館~」として利用されています。
茶室と詩歌室は、貸出中で入れませんでした。
こちらの旧書斎が展示室となっていて、角川源義にゆかりのある品や俳句などが展示されています。
常駐している職員の方が、資料や展示物の写真は撮らないようとのことで室内からの庭の写真のみを撮りました。
部屋の大きな窓から庭が眺められ、家に居ながら四季を愛でることが出来るのは住環境は、羨ましい限りです。
七夕
七夕の時期に行ったので、玄関の入口に七夕飾りがありました。
誰でも葉っぱの短冊に願いを書けるようにテーブルを設けてペンや短冊が置かれています。
この葉が、「タラヨウの葉」で、この葉に竹の棒で願い事を書くとその部分がやがて黒く浮き上がり、その文字は葉が乾燥しても消えずに残ります。
(タラヨウの葉は、葉書(ハガキ)の語源とも言われています)
太田黒公園にタラヨウの大木があるので、そこのものかな
玄関入口の七夕飾り
葉っぱの短冊を飾ると爽やかな感じで、風に揺られると風情があります。
よく見るとこの葉っぱの短冊、字が逆さまに書かれていてご愛敬!
これは、角川邸玄関入口奥にあった「荻(おぎ)」で中庭にあったススキと似ています。
荻は、荻窪の由来になった植物で、低い窪地に繁茂するので荻窪は荻が多く自生する低地だったという説が伝えられています。
由来を調べると飛鳥時代に仏像を背負った行者がこの地を通りかかったとき、急に仏像が重くなったためこの地に何か縁があると信じ近くに生い茂っていた荻を集めてお堂を建てたたお寺が、通称「荻寺」と呼ばれる現在の光明院で、このお寺の周辺を「荻窪」と呼ぶようになったと縁起石碑にあります。
平日に行ったため庭園内を散策する人はいなかったが、茶室や詩歌室は、使わていて利用者は結構、多いようです。
角川庭園は、わざわざ電車、バスで出掛けて行くような場所ではないが、私の家から自転車で行けるので四季折々の花を見に行きたいところです。
俳句を愛でる風流人でもある角川源義氏らしい派手ではないが、随所にこだわりを感じることが出来る庭園と邸宅です。
しぼり菜リズム(まとめ)
杉並区立角川庭園へ行きました。
角川庭園は、俳人で角川書店の創立者である角川源義の自邸を遺族が杉並区に寄贈し、整備して2009年に区立公園として開園しました。
庭園と邸宅(「幻戯山房~すぎなみ詩歌館~」)を無料で一般公開しています。
広くはないが、木々に囲まれ四季折々の花や石仏、句碑、「水琴窟」がありや趣味溢れる庭園です。
入口付近の芭蕉や玄関奥の荻も見所です。
近代数寄屋造りの邸宅は、建築家の加倉井昭夫氏が設計した木造2階建ての建物で国の有形文化財に登録されています。
邸内は、1階が公開されていて展示室、詩歌室、茶室が「幻戯山房~すぎなみ詩歌館~」として利用され、旧書斎には角川源義にゆかりのある品や俳句などが展示されて広い窓から庭が眺められます。
<主な参考文献〉
- 杉並区HP
- 「すぎなみ景観ある区マップ 荻窪南」杉並区
- 「総集版 荻窪の記憶」 荻窪地域区民センター協議会
- 「すぎなみ ガイドマップ」杉並区役所
- ウィキペディア「杉並区立角川庭園」ほか
■杉並区立角川庭園
- 住所 東京都杉並区荻窪3-14-22
- 開園時間 9時〜17時
- 休園日 水曜日、12月29日〜1月1日