展示だけではなく、館内もじっくり見たい美術館があります。
その美術館は、アーテイゾン美術館です。
アーテイゾン美術館
ブリヂストン美術館を前身とし、同じ場所に装いも新たに2020年に開館したのが、「アーテイゾン美術館」です。
今回は、企画展ではないアーテイゾン美術館そのものの魅力について書いてみたいと思います。
「ARTIZON」(アーティゾン)は、「ART」(アート)と「HORIZON」(ホライゾン:地平)を組み合わせた造語で、時代を切り拓くアートの地平を多くの方に感じ取ってもらいたいという意志が込められているそうです。
「石橋財団コレクション」の印象派や日本の近代洋画に加え、新たに戦後の抽象画や日本の近世美術の作品も積極的に蒐集しそれらの展覧会を開催しています。
館内
アーティゾン美術館は、東京駅や日本橋駅から徒歩5分という都心の好立地になります。
新宿の43階建ての損損保ジャパン本社ビルにあるSOMPO美術館のようにアーティゾン美術館は、23階建て高層ビル「ミュージアムタワー京橋」のオフィスビルの中にありいかにも都心の美術館といった感じです。
1階受付でQRコードをかざしてからセンサーの間を通り、金属探知器で持ち物のチェックを行いエスカレーターとエレベーターで4~-6階の展示室へ上がります。
ここまで、セキュリティー対策がしっかりしている美術館は初めてです。
館内は、まだ新しく統一感のある建物や内装、床材、石壁、インテリアなど作品同様細かなところにこだわりが見られ石橋財団の芸術への思いが感じられます。
各階の至るところに見られるゴールドの壁面パネルは、た無垢の真鍮カットパネルを採用し温かみのある柔らかな金色の輝きを醸し出しています。
エレベーターの中まで、金色なので石橋財団の財力にビックリ
エレベーターで美術館の最上階へ行き、上階から下にエスカレーターで降りていく動線になります。
展示スペースから続く一連の非日常空間は、展示空間との一体化を演出
そういえば、全ての展示室には柱が1本もなく、この無柱展示では、空間を展示のために最大限利用出来るということです。
柱のない空間を可能にしたのが、ビル全体に免震構造が採用されているからです。
照明を落とした4階のこじんまりした展示室は、古美術を鑑賞するための特別な部屋で、観覧者が映り込まないように壁を黒くし、透明度の高い一枚ガラスの向こうに作品を展示して作品とじっくり向き合えるような工夫がなされて
私が、行ったときは、尾形光琳の屏風や酒井抱一の絵などがありました。
この透明で反射率の低いガラスは、他の作品にも使われていて一見ガラスがないように見え写真を撮っても何も映り込まないのがいいです。
高さ8メートルの高透過大型ガラスの窓から八重洲方面の景色が眺められます。
展示室への入口となる3階は、5階までを貫く高さ16.5メートルもの吹き抜けがあり解放感があり都心の美術館とは思えません。
4、5階にはビューデッキが設けられ、ベンチでの休憩も可能です。
本来は、外の景色を楽しむ眺めのいい場所ですが
隣のビルが建設中で窓から見られないようになっていました。
アーティゾン美術館は、空間デザイン賞を始め、アジアのインテリアデザインを代表する賞、アメリカの建築設備部門で最優秀賞やその他数々の賞を取っていて美術館そのものが作品として楽しめます。
インテリアやなど
館内全体の家具や什器のみならず、チケットカウンター、チラシ置き台、ポスターケース、階段の手すりも全てオリジナルのデザインです。
統一感が図られたインテリアも必見で、日本のインテリアデザインを牽引した倉俣史朗の椅子も実際に座ることが出来ます。
人工大理石だけではなく床材や壁面の素材は⾃然⽯も多く、御影石の正方形パターンの壁面と同じものを1階エントランスや外の円柱に用いて連続性も意識しているので、壁面パネルなどの既製品をそのまま使用せず加工するなど空間全体をオリジナルでデザインしてそんなところも興味を持って見ると楽しいです。
コインロッカーやトイレといった施設の場所を表示するピクトグラムが、デザイン性と視認性が高く美のセンスがが光ります
このピクトグラムの中に極細のLEDを内蔵させて光らせたことで、デザイン性の他に見やすさや機能性にが重視され点が評価され2020年の「日本サインデザイン賞 」を受賞しています。
各階のフロアにはエジプト、ギリシャ彫刻のオブジェも置かれ展示作品だけ見て終わりではもったいないです。
展示室帰りに通る吹き抜け空間には、泡をイメージした立体的な大型オブジェ「FOAM」があり展示会場から続く作品鑑賞が楽しめます。
温かみのあるスチール製の傘スタンドもお洒落に見えます。
2階に併設されたミュージアムショップは、小さなながらも商品のラインナップがセンスがよく、普段使い出来るようなものが多く、チケットがなくてもショップだけでも入れるので展覧会目的ではなくとも覗いて見るのもいいと思います。
まだ、入ったことはないけれど館内のミュージアムカフェでは、食べ物や飲み物も企画展とコラボしたメニューもあり本格的な料理やスイーツも食べられるので機会があったら入ってみようと思います。
館内のスタッフの方のユニフォーム和を意識したもので、今まで行った美術館の中で一番素敵かなあ
警備員さんがあちこち立っているのが少し物々しい雰囲気だけど全体的なホスピタリティーに関しては問題ないかと思います。
この美術館は、館内を含め写真を写せる作品も多数あるののも嬉しいです。
アーテイゾン美術館は、最新の設備とそこかしこにオリジナリティと美意識が感じられ展示品だけではない魅力がありこれからの都市型美術館の在り方を示しているよに思えます。
東京駅から近い都心にありながらインバウンドも少ないし平日は、比較的空いていて静かな空間を楽しむのにおススメスポットです。
しぼり菜リズム(まとめ)
展示だけではなく、館内もじっくり見たい2020年にリニューアルしたアーテイゾン美術館の魅力を紹介します。
アーティゾン美術館は、東京駅や日本橋駅から徒歩5分という都心の好立地にあり23階建て高層ビル「ミュージアムタワー京橋」のオフィスビルの中にあります。
セキュリティー対策が万全、館内は、まだ新しく統一感のある建物や内装、床材、石壁、インテリアなど作品同様細かなところにこだわりが見られ石橋財団の芸術への思いが感じられます。
吹き抜けのある空間、大きなガラス窓は、解放感があり都心の美術館とは思えません。
館内全体の家具や什器などは、オリジナルのデザインで、壁面パネルなどの既製品をそのまま使用せず加工するなど空間全体をオリジナルなもので構成されていて数々のインテリアデザインを代表する賞も受賞しています。
この美術館は、館内を含め写真を写せる作品も多数あり東京駅から近い都心にありながらインバウンドも少ないし平日は、比較的空いていて静かな空間を楽しむのにおススメスポットです。
■アーティゾン美術館
東京都中央区京橋1丁目7−2