泉屋のクッキー
「泉屋のクッキー」を頂きました。
泉屋東京店のクッキー、懐かし~です。
小さい頃、日本のクッキーといえば泉屋東京店で、日本洋菓子界の風月堂、神田精養軒と並んでちょっとした老舗ブランドでした。
頂き物だったのでしょうか、よく食べた記憶があります。
創業者である泉夫妻が子どものためにアメリカ人宣教師の夫人からクッキー作りを学んだのが始まりで泉屋」の看板を掲げ1927年日本で初めてクッキーを売り出しました。
敬虔なクリスチャンだった泉夫婦は、当初どんなにクッキーの評判が高まっても家庭で愛情を込めて作る「ホームメイドクッキー」であることにこだわりました。
そして、日本で「クッキー」という名称を最も早い時期に使ったのも泉屋東京店です。
その精神にこだわり泉屋では、現在にいたるまで、伝統に受継がれた味、形、製法をほとんど変えていません。
「このクッキー、浮輪に似ているね」リングターツを見た子どものひと言から、シンボルマークの「浮輪」は誕生しました。
どんな荒波でも沈まない浮き輪は、母が子を守る想いそのもので自身にとっても心強いシンボル
敬虔なクリスチャンだった婦人は、クッキーを焼くことは社会奉仕の1つだと考え、 浮輪が人命を救うように、クッキーを通して社会の役に立ちたいという理念が込められているそうです。
スペシャルクッキーズ
泉屋東京店といえば「スペシャルクッキーズ」です。
スコットランドの家庭で焼かれていたホームメイドクッキーの美味しさを創業以来守り続けているクラシカルクッキーです。
泉屋のクッキーといえば、いまも変わらないこの浮き輪のマークの紺と白の四角い缶です。
これを頂くと、真っ先に本体と蓋の間の密封用ビニールテープ(封かんテープ)を剥がして蓋を開けるのが楽しみでした。
(私が、長女の特権としてよく剥がしていたような)
封かんテープを一気に剥がす気持ちよさ、そこから蓋を開けて中のクッキーと対面するまでの幸福感、ちゃんと覚えているものですね。
缶の蓋を開けると独特のバニラと小麦の甘い香りとともに一緒に食べた母や妹、弟の顔が浮かんで一気に幼少期にタイムスリップします。
そういえば、空き缶は年賀状や何かのカードを入れて使い缶が錆びるまでとっておいたものもあります。
「泉屋東京店」の「スペシャルクッキーズ」には、「リングターツ」に加え「ピーナッツクッキー」「ココナッツクッキー」「チョコレートクッキー」「ウォルナッツクッキー」などがあります。
リングターツ
まず手が伸びるのが泉屋のシンボルマークである浮き輪をイメージした「リングターツ」です。
(「卵が先かニワトリが先か」でないけど、浮き輪が先ではなく、リングターツから浮き輪がシンボルマークになったのでしたよね)
子どもの頃は、宝石の様な小さな4種のピールが乗ったリングターツが一番好きで、リングターツからなくなっていきました。
(皆、好きなものは同じ)
4色のピールは、創業者婦人と3人の息子さん達を表したもので、どのような困難でも「人の輪」で乗り切って行くという想いを込めたものだそうです。
以前、テレビの「じゅん散歩」で、俳優の高田純次が泉屋の多摩川工場を見学していて、「可能な限り手作業にこだわる」と作業工程では赤、黄色、緑、紫の4つのピールを一粒づつリングターツの上に手で乗せていました。
私は、好きなものを後生大事にとっておいて最後に食べるタイプですが、これだけは一番最初に食べます。
兄弟3人の争奪戦、皆リングダーツが、大好きで早く食べないとなくなってしまうからです。
他のクッキーよりも艶っぽい外見とレモン、アンゼリカ、カレンッ、チェリーの4色ピールの見た目の可愛らしさ、噛んだときに染み出すバターの香りと砂糖の甘みが何ともいえなくて
今でもリングターツが一番好きで、これだけ思い切り食べたいくらいです。
今は、家族できちんと分け合うのでリングダーツは、最後に堪能しています。
ココナッツクッキー
ココナッツをふりかけ香り豊かなクッキー
今は、食べるけど子どもの頃は、ココナッツが苦手でよけて食べていました。
クリームフィンガー
今食べれば、素朴てサクサクして美味しいのだけど、ジンジャーもあまり好きではなかったです。
ウォルナッツクッキー
これは、リングターツの次に好きだったかな
クルミの風味とクローブを使ったスパイスの味わいがいいですね。
さっくり香ばしくちょっぴり固めのクッキーは、昭和レトロでいいなあ
BSロック
BSロックっていう名前だったんだ
木の実は好きなんだけど黒砂糖、シナモンというのが苦手だったかな
結構、好き嫌いあったのですね。
今食べればほろ苦い甘さがいいのだけど。
ピーナッツクッキー
今も昔もピーナッツが好き!
香ばしいピーナッツとバニラ風味いいですね
今でこそ、バターたっぷりの美味しいクッキーはたくさんあるけど年齢とともにこういう素朴なクッキーに回顧していくのかもしれません。
サボイフィンガー
スポンジケーキをサックリとした食感に焼き上げた卵の風味豊かなクッキーです。
油脂を使わずスポンジケーキを2度焼きしているので、サクサク軽いのだけどしっとりさんが好きな人は、ちょっとパサパサしていると感じるかも
これも昭和の風情を纏ったクッキーです。
チョコレートクッキー
唯一のチョコレート味で、バニラ味のクッキーをいくつか食べて、合間にチョコレートという食べ方をしていました。
箸休め的存在だったかな
クッキーの原点
今は甘くて美味しいお菓子がたくさんあるので、久しぶりに食べたら甘さ控えめな素朴な味のクッキーが新鮮でした。
クッキーは、シンプルかつ少し固めで瓦せんべいに近いような歯応えもありそれもいいです。
この間、ヨックモックの焼き菓子を頂きました。
でも、ヨックモックは、40年数年前には画期的なクッキーで今までのクッキーを凌駕するほどブレイクしたけど、私にとってはかなり後発
卵とバターも強過ぎて…
油分も少な目でしっとり感はないけど素朴な泉屋の方が好みでした。
「やっぱり、クッキーといえば泉屋だね」
甘く柔らかいものが好まれる昨今だけど、いい意味で進化しない昔のままのクッキーは、まさにクッキーの原点と言えるのではないでしょうか。
しぼり菜リズム(まとめ)
日本の洋菓子界の老舗ブランド「泉屋のクッキー」は、創業者の泉夫妻がアメリカ人宣教師の夫人からクッキー作りを学び1927年に日本で初めてクッキーを販売したのが始まりです。
泉屋は「クッキー」という名称を日本で最も早く使用したことでも知られており、伝統に忠実に守り、製法や味をほとんど変えていません。
泉屋のクッキーの様々なバリエーションがの「スペシャルクッキーズ」は、リングターツ、ピーナッツクッキー、ココナッツクッキー、チョコレートクッキー、ウォルナッツクッキーなどがあります。
リングターツは、泉屋のシンボルマークである浮き輪をイメージしたクッキーで、見た目の可愛らしさ、噛んだときに染み出すバターの香りと砂糖の甘みと子どもの頃から一番好きでした。
四色のピールが乗ったリングターツには、創業者婦人と彼女の3人の息子を象徴する意味が込められています。
泉屋のクッキーは昔ながらのシンプルで素朴な味わいで、甘さ控えめで独特の歯応えがあります。
泉屋のクッキーは、ホームメイドクッキーの伝統を守りつつ、90年以上にわたり愛され続けているクッキーの原点と言えるでしょう。