「マリー・ローランサン ―時代をうつす眼」と同時開催の「石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 野見山暁治」(アーテイゾン美術館)に行きました。
野見山暁治
2023年102歳で亡くなった野見山暁治の訃報を聞いたときは、100歳を超えても現役だった篠田桃江と同じように残念でした。
寿命の限界を超えて、創作して欲しいというのと100歳を超えるとどんな世界が見えるのか興味があったからです。
亡くなる直前まで、展覧会の準備に奔走していたというので、本人も志半ばで無念であったと思います。
現代日本を代表する画家・野見山暁治は、油彩画を中心としつつ版画、絵本、本の執筆など幅広い分野で活躍し画業は約80年に及び独自の画風を確立しています。
野見山暁治と石橋財団との関係は、野見山のパリ留学を支援したり、アーテイゾン美術館の全身であるブリジストン美術館で、個展を開催、2011年には大規模な回顧展を行っています。
特集コーナー展示「野見山暁治」では、石橋財団が所蔵している野見山暁治の作品全7点を展示
新たに収蔵した3点は、初公開となります。
福岡県糸島のアトリエに近い浜辺で見た風景に着想を得た「風の便り」です。
野見山は、アトリエのバルコニーから眺めた海、空、風といった自然を題材に多くの作品を制作しました。
「風の便り」のように風景を見たまま描くのではなく、そこから湧いたイメージで描くような作品が多く独自の画風を確立しています。
この水色好みだなあ~
1971年に妻との旅行で、野見山はタヒチを訪れ初めて南国はよほど印象的だったのか、作品のタイトルはずばり「タヒチ」
鳥なのか、岩なのか、南国の動物なのか、抽象的なイメージがあり想像を掻き立てます。
現実の風景や物から得たイメージを何度もデッサンし、いらないものを取り除き再編成され変形された形にしていて
元々、何を描いていたか分からないけど、新たなみずしい色彩に溢れた絵として蘇ります。
奔放な力強いストローク、色と形が溶け合うような抽象的な描き方
抽象画は、苦手だけど彼の作る色彩や構図には惹かれるものがあり見入ってしまいます。
雑誌で彼の絵をみたことありますが、実物の色合いはやはり格別ですね。
その1・その2