ヒマラヤの人跡未踏の谷に降り立った日本人探検家。世紀の大発見も

水しぶき

『NHKスペシャル ヒマラヤ“悪魔の谷” 人跡未踏の秘境に挑む地球上に人類未到の地はまだあった』(NHK)が面白かったです。

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テレビのドキュメンタリーとNHK取材班の制作裏話というのがあったのでそれを読み合わせた感想です。

ネパールの中央部にあるアンナプルナ山群に囲まれた「セティ・ゴルジュ」という巨大でかつ深く狭い前人未踏の谷3.5キロの踏破に、渓谷探検家(キャニオニング、岩登り)の二人がが命掛けで挑む様子を追ったドキュメンタリーです。

「ゴルジュ」とは、切り立った崖に挟まれた狭い谷を指す言葉でヒマラヤの「セティ・ゴルジュ」は、幅は十数メートルという狭さにも関わらず、深さは200メートル以上ある深い谷です。

周辺は絶壁の連続で、しかも標高3000メートルを超える人里から離れた山奥にあるので、地元の人も行くことのない秘境中の秘境です。

なので、今まで誰も谷に入って調査をしたこともなく、地質調査図などでも空白状態の場所となっています。

今回、初めて谷に入った二人の日本人探検家が世界初挑戦ということになり、探検家を追った映像は世界初のスクープ映像となります。

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セティ・ゴルジュ

ネパールにあるセティ・ゴルジュは、アンナプルナ山塊とカンチェンジュンガ山塊の間の山間部を流れるセティ川の侵食によって出来ました。

セティ・ゴルジュは、幅十数メートルに対して深さが200メートル以上と狭く世界で最も深い峡谷の一つで上空からも谷底をうかがい知ることは出来ません。

そびえ立つ断崖絶壁に囲まれた川は急流で、長い年月を掛け岩盤を削り深い峡谷を形成しました。

アンナプルナ周辺には、季節風による大量の降水があり年月を経て針山が並ぶような地形になり、これが谷を深くすることに繋がりました。

セティ・ゴルジュは、地形学的にも特異で、科学者も注目する谷でもあります。

ヒマラヤを登るのではなく、降る?!

ナキウサギ

今回、ヘリコプターから奇跡的に見つかった標高3900m地点の平らな場所をベースキャンプにし、探検の拠点にしました。

探検と科学調査は、川の水量の最も少ない厳冬期に行われました。

それでも、雪解け水が幾筋もの滝となり、大地の裂け目に流れ込みます。

ヒマラヤの美しい白銀の峰々の麓には、鋭く尖った針山が並ぶ異様な地形で高さ200メートルを超える奇岩が続きます。

セティ・ゴルジュの「セティ」は、ネパール語で「白」を意味する言葉で細かい石の粒が溶け込んだ水は、白く濁り魚もいないように見えます。

セティ・ゴルジュは、美しい渓谷というより人を寄せ付けないようなオーラがあり何だか怖いようです。

世界の渓谷を踏破してきた二人の日本人探検家は、セティ・ゴルジュに降りるため東京タワーがすっぽり入る400mの高さの岩壁を懸垂下降し、キャンプに近く比較的浅い下流部から入ります。

これは、ヒマラヤに登るではなくヒマラヤを降りるというのか

ハラハラしながら岩壁を下る様子を見て、ヒマラヤの頂上を目指して登る人は、多いけれどこんな風にヒマラヤを下って行く人はあまりいないのだと思いました。

しかも沢を遡上する沢登りではなく、「キャニオニング」という沢を下るのは難しいはず

3,5キロ踏破の最初の一歩であるセティ・ゴルジュの谷底に無事到着しただけで、「人類で初めて降り立った」のだと興奮しました。

ここから、ロープを撤収して退路を断ち狭い沢に入ります。

もし、元に戻るのが目的ではないにしても、途中で何かあってももう戻ることは出来なくなるのでここで、ロープを残しておいて後で撤収すればいいのではと素人考えて思ってしまいます。

だって、予測不能の怪我や事故、未知の領域ゆえ目的地まで辿り着けるかどうかも分からないもの

(これは、命を懸けた博打ですね)

浅い谷でも深さは260mもあり30本もの滝が連なります。

2回目に降り立ったゴルジュでは、未知の大滝を発見します。

この滝を「大滝」としか表現しないのは、未踏で滝に名前がついていないからで、「この日、初めて滝は人間から見上げられた」というナレーションもなるほどと思いました。

水量が少ない時期でも凄い迫力で、水が一番多い時期だったらどうのだろうと滝の大きさといい周りの景色の壮大さといい自分のスケール感がおかしいのではと感覚が麻痺します。

2回目のゴルジュの探検では、落石の嵐に遭い命の危険に直面します。

落石もそうだけど二人の探検家は、断崖絶壁を登ったり下りたり、水で磨かれつるつるになった岩肌を足場にしたり、奔流に流されたり(泳いでいる?)、極寒の滝の水を浴び低体温症状態になったり、踏み外したら谷底へ落ちる崩れやすい砂利の斜面(獣道)をトラバースしたりと危険な場面のオンパレードで

最後、踏破した疲れた体で、数百メートル登って帰らなくはならず、これは、強靭な体力と精神力、常に冷静な判断が出来る精神状態でないと出来ないと思いました。

でも、目的の谷を踏破するまでこちらは常に緊張していましが、当の二人はそんな困難も楽しんでいるように見え何とも頼もしいです。

探検家も凄いけどヒマラヤまで同行したカメラマンやスタッフのプロ意識も高く素晴らしいです。

自分では見れない景色や終始手に汗握るような緊迫の映像が続く中、岩と砂だらけの斜面にサクラソウの仲間が咲いていたり、ナキウサギも姿を見せ和みます。

セティ・ゴルジュの成り立ち

今回の探検は、単に探検という側面だけではなく学術的な調査を兼ねたものでした。

半世紀に渡りヒマラヤの地質を研究してきた第一人者である酒井教授が、谷の成り立ちに迫りそれが面白かったです。

海底の地層である美しい縞模様の岩壁があるのは、かつて、ヒマラヤ山脈は海底にあったからです。

それは、ヒマラヤ山脈が、インド亜大陸がアジア大陸にぶつかる大陸衝突によって海底が隆起して生まれました。

ヒマラヤは、このように火山噴火とはまた違うメカニズムで形成されのです。

セティ・ゴルジュは断層である可能性が高く、丁度、盆地の出口にあたり台地がずれ動く断層は、岩盤が弱く水が流れ込むと深い谷となり、季節風による大量の雨でセティ・ゴルジュの深い谷が形成されました。

地質研究の酒井教授が、セティ・ゴルジュの探検で谷が生まれた原因を探ると

セティ・ゴルジュの源流にあるアンナプルナⅢ峰とⅣ峰の間にあるコルの横にぽっかりと空間があることが分かり、周囲の地形の特徴から考えてこの空間にはもう一つの「山」があったと推測しました。

その山は、その後の大地が押し合うことによる度々起こる巨大地震で崩壊したということで

いわゆる「山体崩壊」です。

山体崩壊で山の砕けた石灰質の岩石がセティ・ゴルジュ周辺を埋め尽くし、元々あった岩盤の上に水に溶けやすい性質の石灰質の岩石が積み重なり、通常よりも深い谷になったのです。

砕けた岩石の量から計算すると、かつてあった山は8000mを超えておりアンナプルナ山群の最高峰だった可能性があるといいます。

このかつて存在したもうひとつの巨大の山の発見は、世紀の大発見で、近々、科学誌に発表予定とのことです。

セティ・ゴルジュという世界的にも特異な谷の成り立ちは、最新の科学調査から浮かび上がった「かつてあった8000m級の山」の存在を明らかにし、壮大な地球のi営みのドラマを見ているようでした。

探検の映像と科学的考証、どちらも素晴らしく見応えのあるドキュメンタリーになりました。

やはりこういうのを放映してくれるはNHKで、こういう番組を作ってくれるならば受信料を払う価値があるものだと思いました。

しぼり菜リズム(まとめ)

ヒマラヤ

『NHKスペシャル ヒマラヤ“悪魔の谷” 人跡未踏の秘境に挑む』(NHK)は、アンナプルナ山群に囲まれた未踏の谷「セティ・ゴルジュ」に挑む渓谷探検家の姿を追ったドキュメンタリーです。

セティ・ゴルジュは、ヒマラヤの中央部にあり、アンナプルナ山塊とカンチェンジュンガ山塊に囲まれたセティ川の侵食によって形成されました。

この狭くて深い峡谷は、断崖絶壁で囲まれ壮大で迫力があります。

二人の日本人探検家がセティ・ゴルジュに挑戦し、初めて谷底に降り立つ姿を追い掛けました。

セティ・ゴルジュの探索で落石の危険や極寒の滝の水にさらされるなどの困難に立ち向かいながら、未知の大滝を発見したりして踏破します。

科学調査で谷が生まれた原因を探ると、アンナプルナにはかつてもう1つの8000m峰がそびえていた可能性が高く、その山の存在がセティ・ゴルジュの谷を深くすることにつながったといいいます。

撮影された映像は迫力満点で、科学的考証も興味深くNHKの受信料の価値を感じさせる素晴らしい番組でした。

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2017年現在57才 50代になって体に色々な変化が起きました。 アレルギー、腰痛、変形性膝関節症、脂漏性皮膚炎、手湿疹、眼精疲労、胃腸の不快感、開帳足等々一気に吹き出しました。 このほかに病気以前、未病のものもあるので 自分の体を見つめ直した生活を考えています。 健康、医療、病気、楽しいことも含めた日常生活を綴っていきたいと思います。 認定医療コーディネーター、ホームヘルパー びわの葉療法インストラクターの資格保有