現役を貫いた「瀬戸内寂聴」。書くことで、過去と向き合う

京都・嵯峨野の寂庵の書斎を再現した部屋

(写真は、京都・嵯峨野の寂庵の書斎を再現した部屋)

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瀬戸内寂聴展

『たくさんの愛を、ありがとう 追悼 瀬戸内寂聴展』(日本橋高島屋)に行きました。

昨年、99歳の生涯を閉じた作家であり僧侶でもある瀬戸内寂聴さん。

私にとって瀬戸内寂聴さんは、僧侶でもあるけれど作家の瀬戸内寂聴(晴美)のイメージが強いです。

生涯現役の作家であった証であるデビュー作から遺作まで壁一面に陳列された400冊を超える著作を見るとやはり書くことに人生を捧げた方だったのだなあと感じました。

私は、20代に寂聴さんの素敵な文章表現にはまり夢中で読みました。

既に出家して「寂聴」になっていましたが読んだ小説は、「瀬戸内晴美」時代のものがほとんどです。

『夏の終り』『花芯』『中世炎上』『京まんだら』『祇園女御』『幻花』…

もっと読みましたが、40年も前なので何を読んだか思い出せないです。

バッシングを受けそうな私小説のような小説も決して嫌な気分にならないのは、その表現力と作家としての力量のなせる業なのか。

いつの間にか魂の深淵を追体験し、瀬戸内ワールドに引き寄せられてしまうのも彼女が天性の小説家だからでしょう。

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エッセイの『嵯峨野日記』で京都に憧れて、何度も足を運びました。

『源氏物語』など晩年の本は読んでいないけど、亡くなる直前まで『朝日新聞』で不定期に連載されたエッセイを楽しみに京都の折々の四季に加え最晩年の死生観に触れることが出来ました。

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ビックネームとの交友

天真爛漫で好奇心旺盛、チャーミングな人柄な寂聴さん。

恋多いのも著名人との交流も盛んだったのもそんな人柄が愛されたからでしょう。

三島由紀夫、岡本太郎(伝記小説『かの子繚乱』のモデルは、画家の岡本太郎の母、岡本かの子)、遠藤周作、今東光、梅原猛、横尾忠則などの作家や芸術家、美輪明宏、加藤登紀子などの芸能人の方々との華麗な交友録。

面白かったのが、寂聴さんと不倫関係にあった小説家の井上光晴の娘である井上荒野とも親交があったことです。

(普通だったら相手の家族と相容れない、ともすれば修羅場になるような関係であるのに…)

寂聴さんのお人柄か、きっと邪気なくて究極の人たらしだったのでしょう。

クリスチャンであった遠藤周作には、キリスト教の洗礼を受けたいと相談していたが、結局、仏門に入ったというエピソードがあり、尼さんではなかったらシスターになっていたのかと思いました。

(修道服姿の寂聴さんも可愛いかも。)

私が一方的に親近感を抱くのは、嵯峨野の寂庵(じゃくあん)を拠点に天台地寺や全国各地での講演に多くの人が訪れる法話の様子をテレビでよく拝見していたからです。

家族との死別に泣く女性の肩を寄せたり背中を摩ったり、ときには一緒に泣いて優しく包み込むという訪れた人々の「生老病死」に寄り添う姿が印象的でした。

懐の深さに加え、ときには、ユーモアを交えて笑い飛ばすように勇気づける話術も人気の秘密だったと思いました。

会場には、寂聴さんが手作りした小さな土仏や絵もあったけどお世辞にも上手いとはいえないが、ご本人同様作品にも愛嬌があって親近感が湧きました。

業を背負って生きてきた

月見草

亡くなる年まで現役で新しい作品を発表し続けた寂聴さん。

生涯作家として生きたのは、戦後、作家デビューする前に3歳の愛娘を残して不倫相手に走ってしまたことへの懺悔があったかと思いました。

その後悔や葛藤をバネに数々の小説やエッセイを執筆し、「贖罪」の意味を込めて、魂が燃え尽きるよう精力的に筆を走らせのか。

また、相手の男性やその家族を不幸にしてしまう「不倫」という人の道を外れる行為に走ってしまった自身の女性としての「業」のようなものを書くことで清算していたのかもしれません。

地獄に落ちる覚悟を持って人を愛した彼女は、「愛することとは、何なのか」を突き詰めるために亡くなるまで書き続けたのでしょう。

展覧会では、どの瞬間も懸命に生きて輝いた寂聴さんの姿があり、私もあやかりたいと思いました。

しぼり菜リズム(まとめ)

『たくさんの愛を、ありがとう 追悼 瀬戸内寂聴展』

僧侶であり作家の瀬戸内寂聴の展覧会行きました。

400冊を超える著作を残し生涯現役の作家であった瀬戸内寂聴は、書くことに人生を捧げた方

バッシングを受けそうな私小説のような小説も決して不愉快な気分にならないのはその文章力と作家としての力量のなせる業です。

天真爛漫で好奇心旺盛、チャーミングな人柄な寂聴さん、著名人との交流も盛んで誰からも愛されました。

不倫関係にあった小説家の井上光晴の娘とも親交があったのも、寂邪気なくて究極の人たらしだったからでしょう。

彼女の法話が人気があったのは、訪れた人の「生老病死」に寄り添う姿に共感し親近感を覚えるから。

亡くなるまで作家として書き続けたのは、幼い娘を残し不倫相手に走った懺悔や「不倫」という人の道を外れる行為に対する自身の女性としての「業」故か。

後悔や懺悔をバネにし書くことで清算し、「愛することとは、何なのか」その問いに対する答えを見つけるために書き続けたのでしょう。

■『たくさんの愛を、ありがとう 追悼 瀬戸内寂聴展』

  • 会期:2022年8月3日(水)~22日(月)
  • 会場:日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール
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2017年現在57才 50代になって体に色々な変化が起きました。 アレルギー、腰痛、変形性膝関節症、脂漏性皮膚炎、手湿疹、眼精疲労、胃腸の不快感、開帳足等々一気に吹き出しました。 このほかに病気以前、未病のものもあるので 自分の体を見つめ直した生活を考えています。 健康、医療、病気、楽しいことも含めた日常生活を綴っていきたいと思います。 認定医療コーディネーター、ホームヘルパー びわの葉療法インストラクターの資格保有