話題の韓国ドラマ『愛の不時着』『梨泰院クラス』を見ました。
昨年から気になっていたこの2つのドラマ、見るのを楽しみしていていましたが、私の中のナンバー1韓国ドラマ『冬のソナタ』(以下『冬ソナ』)を超えることが出来たのかということを書いてみたいと思います。
『愛の不時着』
『冬ソナ』は、ユジンとチュンサンの恋愛が中心だけど『愛の不時着』は、サスペンス要素やアクションもあって『冬ソナ』とは違う魅力があります。
リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)の部下達や北朝鮮の村人のキャラが立っていて親近感を覚えこのドラマを魅力的にしています。
『冬ソナ』から20年経っているので、映像や脚本など進化していてるのと『愛の不時着』の方がお金を掛けていると予想するので、ドラマのクオリティは不時着の方が高いのかと思いました。
突っ込みどころも『冬ソナ』より、少ない(でも、結構あります。)
『愛の不時着』は、恋愛ものだけどどちらかというとラブコメ要素が強く、『冬ソナ』より深刻な状況でも重くなり過ぎずに見れました。
『愛の不時着』は、『冬ソナ』と同じく主人公の男女が美しく、映像も奇麗でした。
特にドローンを駆使したスイスの大自然の映像は、映画のように美しくそれだけでも見る価値があると思いました。
女性に対する初心な不器用さ・一途なナイトぶりに加えタフな肉体を駆使したアクションとうヒョンビンの魅力的な見せ方をよく心得ています。
ヒョンビンの軍服もいいけどパリッとしたスーツ姿もいいです。
ソン・イェジンは、クールで強くてかっこいい。
でも、頻繁に見せる表情豊かで人懐っこい一面が人間的で同性にも好感が持てます。
何といってもこのドラマの魅力は、「北朝鮮」と「韓国」という両国の事情を現代版『ロミオとジュリエット』のように仕立てたところでしょうか。
「38度線」を越えた恋愛、禁断の北朝鮮をここまで踏み込んで大胆に描いたところはとても斬新だと思いました。
『梨泰院クラス』
巨大企業長家の会長チャン・デヒの怪演ぶり、その息子の超がつくほどの「ばかっぷり」は特筆すべきものがあったと思います。
(本当に憎たらしく思えてしまう二人の演技力は、凄い。)
このドラマでは、ヒロインのチョ・イソ役のキム・ダミ嬢の「整形」していなくても十分チャーミングだということが証明され、ナチュラルな顔でも主役になりうると感じました。
目が一重でも自然体で、美しい。
(彼女は、顔が小さくてスタイルも抜群です。)
『チャングン』のようにドラマが素晴らしくても現代的な整形美女ばかり出てきて、私にとってちょっぴり残念なものとなってしまったこともあったので彼女の存在は、プラスポイントでした。
何といってもこのドラマの醍醐味は、逆境を跳ね除け手に入れた逆転人生を我がことのように追体験出来るところでしょうか。
財閥に非財閥の中卒のお金もない一介の男が挑んで、巨大企業の牙城を切り崩していく様は爽快でした。
座右の銘が「弱肉強食」・人を人とも思わず家畜同様に扱う権力者を土下座させたことは、小気味よくカタルシス。
人に寄り添う心を持ったものこそがが勝者で、人を愛する力は、富と権力にも勝つことが出来るのだと私達に勇気と希望を与えてくれます。
実直で頑なな信念と人を大事にする人柄のセロイは、まさに理想の上司です。
回を重ねるごとのセロイの仲間たちの成長もこのドラマの見どころです。
寡黙で男性らしいセロイが、同士的な関係からヒロインのチョ・イソに徐々に惹かれていく過程も丁寧に表現していてしました。
ドロドロの愛憎劇なのだけどもっとさっぱりしている。
女性の価値観や描き方も『冬ソナ』の時代より多様になっていて、LGBTや人種差別の問題も織り込まれていてメッセージ性があり、韓国ドラマとしては画期的だったと思いました。
二つのドラマは、『冬ソナ』を超えたか
前評判の高い『愛の不時着』を特に楽しみにしていました。
『愛の不時着』を見終わって、やはり『冬ソナ』の不動の1位は超えられませんでした。
確かに評判どうり『愛の不時着』は面白かったのですが、『冬ソナ』は、ドラマそのものが私の一部になり同化したドラマだったので、それがなかった『愛の不時着』は『冬ソナ』以上のドラマにはなりませんせした。
(『冬ソナ』は、ドラマを越え主人公ユジンになりきって「疑似恋愛」していたから。)
私は、まさに「ユジン」だったので、チュンサンが気になって気になってその世界に入り込んでしまい寝ても覚めても『冬ソナ』のことばかり考えていたほどですから。
そんな現実とドラマが混在してしまうことはあまりないので余計、『冬ソナ』には思い入れがあるのです。
『愛の不時着』のヒョンビンもそこそこ素敵だし、ソン・イェジンもかっこよくてチャーミングなのですけどね。
成功したキャリアウーマンで、自立してパキパキしているからか、どうしてもユン・セリ(ソン・イェジン)になり切れなかったです。
ユジンは、もっとか弱くて誰かの庇護がないと危ういです。
ユジンには、常に守ってくれるナイトがいてそんな風に癒されたいという憧れが「昭和」の私に刺さったのかもしれません。
『梨泰院クラス』は、「復讐劇」だからなのか、殴られたり車に轢かれたりするバイオレンスシーンが多かったのが私にとってマイナスポイント。
痛々しくて、見ていられなかったです。
丸腰の弱者に対しての卑怯ないじめもここまでしなくては、ドラマが成立しないのかと気になったし。
恋愛要素もありましたが、最後の二人のシーンが長くてもう少し流暢な流れにならないのか気になり、二人のラブシーンも胸キュン度が低かったです。
『梨泰院クラス』は、恋愛ものというより『冬ソナ』に比べてヒューマン要素の強い硬派なドラマなので一概に比べられませんけどね。
(『冬ソナ』と比べるなんてナンセンスですよね。)
OSTは、『梨泰院クラス』のメインの曲は、それなりに耳に残りましたが、『冬ソナ』のようにCDを購入するほどではなかったです。
10回見た『冬ソナ』。
『愛の不時着』は、もう一回見てもいいかな。
『梨泰院クラス』は、気になった箇所のみもう一度見てもいいかなという感じです。