引きこもりの子どもの「親の介護と看取り」在宅医療で、寄り添う医師やスタッフ

往診
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中高年男性の介護と看取り

以前見たNHKのETV特集『親のとなりが自分の居場所~小堀先生と親子の日々~』が印象的でした。

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以前、書いた

icon-arrow-right 父の死後、理想的な「看取り」を見た。『NHKスペシャル大往生』

森鴎外の孫の小堀鴎一郎医師の「在宅医療」で担当する3組の親子の「介護」「看取り」についてのドキュメンタリーです。

3組の親子は、親は80~90代、子どもは50・60代の中年独身男性で介護のため、精神疾患があるなどの理由で「無職」です。

親の年金で暮らしながら親の介護を担っています。

母との濃密な時間は「宝だ」

50代男性は、20年以上同居する90代の母親の介護を続けていました。

若い頃職を転々として長く続かず、母の年金で生活し末期がん患者である母を看ています。

この方、楽天的な方で一人で、親の介護を担い無職のため親の年金で暮らしているなど厳しい現実があるにも関わらず、全く深刻な雰囲気は見受けられません。

介護も適度に気を抜きながらやっている感じで、いい意味でいい加減です。

(といっても母親が退院して在宅療養になってからは、オムツの交換から食事の介助まで世話を続けていて決して、「ネグレスト」ではありません)

男性の母親は、いつも側にいて自分の世話をしてくれる息子を頼りとして、望みどおりに住み慣れた自宅で息子に見守られて亡くなりました。

男性は、母親を看取るまでの日々が「濃密な時間で宝だ。母に感謝している」といっていたのが印象的でした。

母親もそんな息子に看取られ穏やかに旅立ったように見えました。

その一方で、小堀医師が担当する90代の母親の介護する60代の男性のケースです。

母親の「介護の負担」が重くなるとこの負担に耐え切れなくなった男性は、取材中、「自死」を選んでしまいました。

小堀医師は「使えるものはなんでも使って、全部自分で抱え込んではだめ。適当が、一番いい」と言ってた通り真面目な男性は、全てを一人で抱え込みそれ故の悲劇となってしまったのです。

自殺した60代の男性の場合も仕事を辞めて介護に専念していて、社会とのつながりが薄く「孤立」しているところは、前者の母親を自宅で看取った50代男性と同じですが、とにかく真面目過ぎて誰にも相談出来ない雰囲気で、思い詰めてしまったみたいです。

母親を看取った50代の男性のような大らかさやちょっと手を抜くようなところがあれば、もっと違ったのかなあと思いました。

自分の「居場所」を見つけることが出来た

ハート

3組目は、90代の末期がん患者の父親と同居する「精神疾患」を持つ50代の息子のケースです。

父親は、自分の最期は息子のいる自宅で迎えたいという願いがあります。

その希望に沿うため小堀医師やスタッフ達は、タッグを組むが精神疾患を持つ息子の精神状態によっては父親の臨終に立ち会うことも難しいと考えていました。

けれど、コロナ禍の人手不足のため、今まで、見守るだけであった「胃ろう」の処置や介護を積極的に自ら担うようになりました。

父親の介護を少しでも担うことで男性は、少しづつ変化していきました。

「引きこもり」で社会に居場所を見つけられなかった男性が、介護を通して父親の側に自分の「居場所」をようやく見つけたことが出来たのです。

きっと、小堀医師はじめ在宅医療や介護の人達のサポートもあったと思いますが、自分が父親の介護を引き受けることで、父親とつながり、父親を支えているという自信や生きがいを見い出せたのかと思いました。

介護を通して、父親を支えているという自分の「存在価値」を実感して、そこから人が生きるという行為が始まったのだなあと思いました。

当初の心配をよそに息子は、表情も明るくなってこれなら、父親を「看取る」覚悟が出来たように見受けられました。

家族の「精神的ケア」が大切

「訪問診療」は、病院と違い、患者の家に入りときに家族の生活やプライバシーに踏み込んでいくことがあります。

ドキュメンタリーでは親の介護、介護離職、引きこもりという重く厳しい現実をで追っていましたが、患者とその家族を巻き込んだ診療や介護になることがありました。

家族の介護や死は、精神的にも肉体的にも大変なことだけど、「死」までの時間を親と濃密に過ごすことが出来たり、介護を通して自分が自分らしくいられる場所を見つけることが出来るという「希望」を見出すこともあり、それは、小堀医師やスタッフ達が少しでも家族に踏み込んでつながり続け、看取りまで家族と伴走したから可能になったと思いました。

介護の負担が大き過ぎて悲劇的な結末を迎える家族もいるように、介護には介護される本人だけではなく介護する家族の「精神的なケア」がすごく大切だと痛感しました。

現実は、医療・介護従事者の「マンパワー」不足や介護者の経済的負担、親の死後の生活など課題は山積みなのだけど孤立しないでつながることで、救われることもあるのだとこのドキュメンタリーを見て感じました。

小堀医師のように患者や家族に「寄り添う」医師やスタッフの存在は貴重であり、これからこういう「家族密着型」の医療や介護が未来のビジョンであってほしいと思いました。

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しぼり菜リズム

折り鶴花びら

NHKのETV特集『親のとなりが自分の居場所~小堀先生と親子の日々~』の感想

在宅医療の現場で往診する小堀鴎一郎医師の担当する50・60代の中年独身男性が介護をする3組の親子の事例です。

小堀医師が褒めるいい意味で適度な加減に母親を介護した50代の男性は母親を看取るまでの日々が「濃密な時間で宝だ」と言っていた姿が印象的でした。

父親の介護をすることにより精神疾患を待った男性は、自分の居場所と生きる意味を見つけた。

一方、母親の介護の負担に耐えかねて自死を選んだ60代男性。

小堀医師の「使えるものはなんでも使って、全部自分で抱え込んではだめ。適当が、一番いい」という言葉の重みを感じ、介護する家族の精神的なケアの大切さを痛感しました。

ドキュメンタリーの小堀医師のように患者や家族に「寄り添う」医師やスタッフの存在は貴重であり、「家族密着型」の医療や介護が未来のビジョンであってほしいと思いました。

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ABOUTこの記事をかいた人

2017年現在57才 50代になって体に色々な変化が起きました。 アレルギー、腰痛、変形性膝関節症、脂漏性皮膚炎、手湿疹、眼精疲労、胃腸の不快感、開帳足等々一気に吹き出しました。 このほかに病気以前、未病のものもあるので 自分の体を見つめ直した生活を考えています。 健康、医療、病気、楽しいことも含めた日常生活を綴っていきたいと思います。 認定医療コーディネーター、ホームヘルパー びわの葉療法インストラクターの資格保有