浴槽の水位線の汚れ
浴槽の汚れで、中性洗剤で落ちない汚れ「浴槽の水位線」の掃除です。
まず、汚れを落とす前に浴槽の水位線の汚れの種類とそれに対応する洗剤についてです。
浴槽の材質は、FRP製(繊維強化プラスチック)です。
浴室の汚れの種類と洗剤
浴室の主な汚れには、
湯垢、皮脂汚れ、皮脂汚れ+金属石鹸:「酸性の汚れ」
水垢、金属石鹸:「アルカリ性の汚れ」
カビ:「微生物(カビ)汚れ」があります。
その汚れの種類と性質によって、使う洗剤や掃除の方法が変わって来ます。
この3つの汚れを念頭に入れて、掃除をしていきます。
汚れの種類とそれに対応する洗剤です。
|
【浴室掃除】のコツ。「汚れ」を落とすポイントは、汚れに応じて「洗剤」を使い分ける
用意するもの
浴槽の水位線
よく分かりにくいですが、写真のように茶色っぽい汚れと底の黒い帯状の汚れがあります。
浴槽の内側の汚れは、湯垢、皮脂汚れ、金属石鹸+皮脂汚れなどの汚れが複雑に絡み合っているので、アルカリ性の汚れと、酸性の汚れの種類を特定することは難しいです。
なので、①浴室用中性洗剤②クレンザー③アルカリ性洗剤④酸性の洗剤⑤アルカリ性酸素系漂白剤(粉末)の洗剤と試してみます。
①浴室用中性洗剤
まずは、キレート剤が入った中性洗剤『お風呂のルック風呂用洗剤』を使ってみます。
スポンジに付けて擦り洗いをします。
汚れが少ないうちは、落ちましたが中性洗剤では落ちません。
浴槽の掃除をするには、シャワーでお湯をかけ、汚れを浮かせてから、浴室用中性洗剤とスポンジで擦り洗いをしてからしばらく置きます。
最初にお湯で汚れを浮かせておくと擦る力が、少なくてすみます。
FRP製の浴槽は、硬いタワシやブラシなどで擦ると、細かいキズがつくので、必ず柔らかいスポンジを使って下さい。
②クレンザー
浴室用クレンザーをスポンジにつけて擦り洗いします。
浴槽は、デリケートな材質なので傷になりやすくゴシゴシ力を入れて擦らず、スポンジにはしっかり水分を含ませ、優しく擦ってください。
コーティング処理がされた浴槽は、クレンザーは研磨剤なので、コーティングを削ってしまったり、表面に細かいキズが付いてしまったりするので心配な場合は、目立たない場所で試してから使いましょう。
スポンジも柔らかいものを使えば、バスタブを傷つけないで済みます。
水位線の汚れでも、時間が経って色が沈着しているのかクレンザーでは、効果がなかったのが残念です。
③アルカリ性の洗剤
アルカリ性の洗剤の代表的なものは「重曹」です。
【重曹の使い方】
|
浴槽の水位線に、重曹スプレーを使ってスポンジで擦りましたが落ちませんでした。
次に重曹ペーストを作り汚れに塗り、キッチンペーパーをその上に貼りつけ湿布します。(「湿布法」)
キッチンペーパーの上から重曹スプレーを吹きかけて、スポンジで押さえてあげるとキッチンペーパーが貼りつけやすいです。
湿布して、3時間くらい放置
放置後、キッチンペーパーを剥がして水で濯ぎましたが、まだ汚れが残っていました。
重曹だけで取れないしつこい、洗浄効果を追加するために食器用洗剤を重層に混ぜて擦り洗いをしました。
中性の食器用洗剤1:1重曹 |
茶色い汚れは、若干薄くなりましたが、下の黒い帯状の汚れは落ちていません。
④酸性の洗剤
1クエン酸
重曹で、完全に落ちなかったので「クエン酸」を使用しました。
クエン酸を1カップ(200g)残り湯に入れ、一晩置きました。
ついでに洗面器や桶、椅子も一緒に浸け置きます。
翌日、クエン酸を入れた湯に浸け置いた洗面器や桶、椅子を出してスポンジで出して擦り洗いをすると
汚れが、綺麗に落ちました。
浴槽の茶色い水位線は、お湯があった位置までの汚れは、薄くなったような感じです。
お湯が浸かっていない部分にクエン酸をそのまま塗って、「湿布法」でキ3時間くらい放置。
放置後、剥がしたキッチンペーパーで擦ってから水で濯ぎました。
重曹よりクエン酸の方が、汚れが薄くなった感じです。
肉眼では、汚れは目立ちませんが見る角度によっては、まだうっすらと汚れが残っています。
ただ、下の黒い帯状の汚れは取れませんでした。
2酢
クエン酸でも落ちない頑固汚れは、酢を使用するのが効果的です。
pHが強くなればなるほど汚れを落とす効果が上がります。
酢はクエン酸よりも酸度が強いので、使用しても大丈夫な浴槽かどうかを確認しておくことが大切です。
浴槽なので、酢はそのまま使用するのではなく、酢1:水1の割合で薄めたものを汚れが気になるところにかけて、スポンジで擦ります。
それでも落ちなければ、少しずつ酢の濃度を濃くしていきます。
汚れが落ちたらお湯で洗い流します。
3プラス酢
酢をスポンジに含ませ、スポンジに重曹をふりかけながらお風呂を擦り洗いをします。
水の代わりに酢と洗剤に重曹を溶けば、さらに強力になります。
風呂用洗剤以外は禁止なので、試すなら自己責任でお願います。
浴槽はとてもデリケートなもので、洗い方によっては、表面のコーティングが取れたり、変色してしまう可能性があります。
指示どおりの方法で洗う以外の方法を試すときは、必ず目立たない場所で確認しましょう。
⑤酸素系漂白剤(顆粒)
風呂釜洗浄で、酸素系漂白剤(顆粒)を使い浸け置きしましたが浴槽の汚れは落ちませんでした。
システムバス【サザナ】風呂釜掃除。「酸素系漂白剤」で、浸け置き洗浄
黒い帯状の汚れは、の劣化?
浴室の掃除で、どうしても汚れが落ちなかったのが底の方の黒い帯状の汚れです。
黒い帯状の汚れは、何かと調べてみてこれは、「FRPの劣化」かもしれないと思いました。
FRPの劣化とは
FRPは、グラスファイバーなどの繊維を、塗料で塗り固めて、更に塗装して、なめらかに形成したものを指します。
FRPの一番上の層は、透明の被膜で、樹脂の塗料が薄くコーティングされているだけなのでデリケートです。
この被膜があるうちは、中性洗剤での擦り洗いで汚れが簡単に落ちます。
現に1~2年くらいは、中性洗剤だけで汚れが落ちたので浴槽掃除が楽でした。
これを風呂掃除の際、ブラシやスポンジで物理的にゴシゴシと擦り続けることで、表面の塗装が取れて、肉眼では確認出来ない細かいな傷や穴になってしまいます。
その穴こカビや雑菌や水垢が入り込み下層まで達すると黒ずみに見えてくるので、どうしても取れなかった帯状の黒ずみは、FRPの劣化によるものである可能性が高いです。
風呂の残り湯が長時間湯船に貯めることでも、樹脂を劣化させます。
このように表面の樹脂が劣化して汚れが染み込んでいる場合、FRPの深い層まで完全に取り去ることは出来ません。
掃除後にはある程度は薄く目立たなくなりますが、既にある傷や穴は改善された訳ではないので、またすぐに汚れで埋まってしまうということです。
しぼり菜リズム
浴槽の水位線の汚れで、茶色い汚れはクエン酸でかなり薄くなりました。
中性洗剤、クレンザー、酸素系漂白剤(顆粒)では、汚れは落ちませんでした。
「重曹」より「クエン酸」の方が、浴槽の汚れが落ちました。
黒い帯状の汚れは落とすことが出来ずこれは、5年間浴槽を使用したFRPの劣化である可能性があります。