浴室掃除
「浴室掃除」のコツは、「汚れ」に応じて「洗剤」を使い分けることです。
浴室の汚れの種類とそれに対応する洗剤についてまとめました。
まずは、洗剤の基本「中性洗剤」からです。
中性洗剤
「中性洗剤」は、酸性、アルカリ性のどちらにも偏っていないので、浴室の初期段階の汚れはならどんなものでも使えます。
日々のお手入れには、材質を傷めるリスクが低く安全な「浴室用洗剤」を使うことがの基本です。
『お風呂のルック風呂用洗剤』など「浴室用」の中性洗剤は、水の中や汚れの中に含まれた、カルシウムやマグネシウム、鉄などの金属イオンを封鎖する働きを持つ「キレート剤」が入っていて、洗浄力の低下を防ぎます。
万能で、何にでも使える中性洗剤は、アルカリ性洗剤や酸性洗剤と比較すると洗浄力は低いです。
まずは、中性洗剤を使って、それでも汚れが落ちない場合はアルカリ性洗剤や酸性洗剤など汚れに応じた洗剤を使っていきます。
浴室の汚れの種類と洗剤
汚れの種類
浴室の主な汚れには、「アルカリ性の汚れ」「酸性の汚れ」「微生物(カビ)汚れ」があります。
汚れに対応する洗剤
汚れの種類によって、「酸性洗剤」「アルカリ性洗剤」「塩素系(漂白剤)洗剤」等と使う洗剤や掃除の方法が変わって来ます。
「酸性の汚れ」を落とすには「アルカリ性」、「アルカリ性の汚れ」を落とすには「酸性」の洗剤がそれぞれの汚れを「中和」をして浮かせていきます。
「カビ汚れ」には、「塩素系のカビ取り剤」や「塩素系漂白剤」で対応します。
汚れの種類とそれに対応する「洗剤」です。
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この3つの汚れと洗剤のを念頭に入れて、汚れを落としていきます。
1アルカリ性の汚れ
アルカリ性の汚れは、水垢、金属石鹸があります。
①水垢
「水垢」は、水道水が蒸発する際にミネラルが分だけが残り白く固まったもので、白っぽいカリカリした汚れになります。
水垢は「アルカリ性」の性質を持った汚れで、「酸性」の洗剤を使えば中和して「酸」で溶かして落とすことが出来ます。
②金属石鹸
金属石鹸は水道水などに含まれるミネラル成分と石鹸水に溶けない石鹸として残った石鹸カスが反応して出来 白い粉末状の汚れが「金属石鹸」となります。
金属石鹸は、アルカリ性なので、酸性の洗剤を使えば落とせます。
石鹸カスを残さないようにするには、泡立ちのいい石鹸を使うことです。
クエン酸の使い方
酸性の洗剤の代表なものが「クエン酸」や「酢」です。
【クエン酸の使い方】
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1頑固な汚れには、そのまま粉で振り掛けて使います。
2クエン酸スプレー
気になる汚れにスプレーして、1~2分程時間を置きスポンジで擦って汚れが落ちたら、水で灌いで洗い流します。
落ちにくい汚れは、「湿布法」で、キッチンペーパーにスプレーして汚れを落とします。
3クエン酸ペースト
気になる汚れにクエン酸ペーストを塗り、1~2分程時間を置きスポンジで擦って汚れが落ちたら、水で灌いで洗い流します。
落ちにくい汚れは、「湿布法」で、クエン酸ペーストを塗りその上にキッチンペーパーで覆い汚れを落とします。
酢
クエン酸でも落ちない場合は、酸性度が高い「酢」を使います。
酢はクエン酸よりも酸度が強いので、使用しても大丈夫かどうかを確認しておくことが大切です。
酢は原液で使用する前に、酢1:水1の割合で薄めたものを汚れが気になるところに掛けてみて、それでも落ちなければ、少しずつ酢の濃度を濃くしていきます。
掃除に使えるお酢は醸造酢やホワイトビネガーです。
料理用の添加物や他の成分が入っているとそれが残り、汚れの原因になるので注意してください。
2酸性の汚れ
酸性の汚れは、湯垢、皮脂汚れ、金属石鹸+皮脂汚れがあります。
①湯垢
「湯垢」は、茶色っぽくヌルヌルした汚れで、水道水のミネラルと身体から出る皮脂汚れと石鹸の成分が結合したものです。
湯垢は「酸性」の性質を持った汚れなので、「アルカリ性」の洗剤で落とすことが出来ます。
②皮脂汚れ
人の皮脂汚れは酸性の汚れなので、アルカリ性の洗剤で落とせます。
③金属石鹸+皮脂汚れ
金属石鹸に皮脂汚れが結合して出来るものです。
酸性である皮脂汚れとくっつくことで、酸性の汚れになりアルカリ性の洗剤で落とせます。
重曹の使い方
アルカリ性の洗剤の代表なものが「重層」です。
【重曹の使い方】
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1重層は、そのまま使用するとタイルなどを傷つけたり、金属を腐食させたりするため、事前に目立たない部分に重層をつけて、傷がつけないか試すといいでしょう。
汚れが気になるところに丁寧に塗って、1~2分程時間を置きスポンジで擦って汚れが落ちたら、水で灌いで洗い流します。
2重曹スプレー
気になる汚れにスプレーして、1~2分程時間を置きスポンジで擦って汚れが落ちたら、水で灌いで洗い流します。
落ちにくい汚れは、「湿布法」で、キッチンペーパーにスプレーして汚れを落とします。
3重曹ペースト
気になる汚れに重曹ペーストを塗り、1~2分程時間を置きスポンジで擦って汚れが落ちたら、水で灌いで洗い流します。
落ちにくい汚れは、「湿布法」で、重曹ペーストを塗りその上にキッチンペーパーで覆い汚れを落とします。
4プラス食器用洗剤
重曹だけで取れないしつこい汚れは、洗浄効果を上げるために食器用洗剤を重層に混ぜて掃除をするといいです。
食器用洗剤1:重曹1 |
割合で混ぜ、ペースト状にして下さい。
食器用洗剤は、浴室用洗剤に比べて洗浄力が強いです。
その代り泡立ちがいい(良すぎる)ので、濯ぐときにはよく洗い流さなくてはならず手間が掛かります。
3カビ汚れ
石鹸カスを栄養として水垢に菌が繁殖して出来た汚れが、カビ汚れです。
アルカリ性でも「塩素系」の洗剤を使えば、落とせます。
塩素濃度は
塩素系漂白剤>カビ取り剤 |
になり塩素濃度が、高いほど効果が上がります。
塩素濃度が高いほど素材を傷めたり変色する可能性があるので、目立たない場所で試してから使用して下さい。
①カビ取り剤
カビ汚れにスプレーして、時間を置き汚れが落ちたら水で洗い流します。
落ちにくい場合は、「湿布法」で汚れを落とします。
②塩素系漂白剤
カビ取り剤で落ちない場合は、原液をキッチンペーパーに浸して「湿布法」で汚れを落とします。
この方法で、落ちにくかったゴムパッキンのカビが落ちました。
5年目【サザナ】しつこい「ゴムパッキン」の「黒カビ」を簡単に退治
複合的な汚れやしつこい汚れ
浴室は、酸性の皮脂汚れとアルカリ性の水アカや石けんカスの汚れが入り乱れる場所です。
中性洗剤を使っても汚れが落ちないときや頑固な汚れを落としたいときは、汚れに応じて洗剤を使い分けることで汚れが落とすことが出来ます。
しかし、場所によっては、汚れの種類が分からず汚れを落とすことが出来ない場合があります。
その場合は、
①浴室用中性洗剤
②酸性の洗剤(クエン酸、酢)
③アルカリ性の洗剤(重曹)
④酸素系漂白剤(粉末)
各種洗剤を使ってみて、試しに汚れを落としてみるといいと思います。
一度では落ちない場合、何度か繰り返してみます。
薄くなってくれば、繰り返すことで汚れが落ちていきます。
それでも、落ちにくい汚れは、「湿布法」で時間を延長していきながら汚れを落とします。
漂白剤などの洗剤や汚れに効果的な洗剤ほど、材質に影響が大きくなる可能性があるので、指示通りの方法以外で使用する場合は、目立たない場所で試してみてから使用して下さい。
湿布法
各種洗剤を使い浴室の汚れを効果的に落とす方法に「湿布法」がありますので、そのやり方をまとめました。
【湿布法】
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しぼり菜リズム
浴室の主な汚れは、「アルカリ性の汚れ」(水垢、金属石鹸)「酸性の汚れ」(湯垢、皮脂汚れ、金属石鹸+皮脂汚れ)「微生物(カビ)汚れ」です。
汚れに対応した洗剤が、アルカリ性の汚れが、「酸性洗剤(クエン酸、酢)」。酸性の汚れが、「アルカリ性洗剤(重曹)」。微生物(カビ)汚れが、「カビ取り剤、塩素系漂白剤」になります。
浴室掃除の基本は、中性洗剤を使い、中性洗剤では落ちない汚れは汚れに応じて酸性洗剤、アルカリ性洗剤、カビ取り剤、塩素系漂白剤を使います。
落ちにくい汚れは、「湿布法」が効果的で、接触時間を長く置くほど汚れが落ちやすくなります。
洗剤は、汚れによく効くほど材質への影響力が大きくなるので、目立たない場所で確認してから使うといいでしょう。