アマゾンプライムビデオ・ミュージカル映画傑作2選
ミュージカル好きな人に是非、見て欲しい映画を紹介します。
これぞミュージカル、『Theミュージカル映画』ともいえる映画2つ(『ヘアスプレーライブ!』、『レ・ミゼラブル』を選んだので巣ごもり中の人、心が疲れてしまった人
タイプが、全然違う映画ですが、是非、この機会に見て下さい。
今回は、『ヘアスプレーライブ!』です。
今こそ、『ヘアスプレー ライブ!』
(2016年アメリカ)
ブロードウェイミュージカル版『ヘアスプレー』をベースにNBCで放映されたテレビ版ミュージカル映画です。
これが、セット内での一発本番の「生放送」というのが凄いのでそれだけでも見る価値があります。
私は、10年以上前にブロードウェイキャストによる『ヘアスプレー』の来日公演を見ていますがその舞台にも遜色はありません。
キャストによっては、それ以上です。
1960年代、主人公のポッチャリ女子トレイシーが、差別や偏見と戦いながら人気番組のスターへ掛け上がる物語ですが、見た目のコンプレックスや黒人差別を物ともせず、ダンスでそれらを打ち破っていく姿から本当に元気をもらえます。
沈んだ気持ちを盛り上げるには最高の映画で、こんなときこそ見て欲しい映画です。
テーマは、黒人、太った人、性的マイノリティー、引きこもりなど偏見や差別の対象になりやすい人を表に出して、いかなる偏見も差別も許さないというもので『ヘアスプレー』という作品自体がいいので是非、見て欲しいのです。
ただ、『ヘアスプレー ライブ!』は、本質が「ミュージカル」で、表現したいことは歌の歌詞の中にあったり、ダンスで視覚的に表現しているのでストーリ的にご都合主義になっているところもあります。
でも、「皆が、違うからいいんだ」「自分が、ありのままでいることでいい」だから、「自信を持って、個性を発揮していくといい」というメッセージは、歌やダンスで十分伝わると思います。
生放送なのに歌とダンスのクオリティは高く、ミュージカル大国アメリカのエンターテイメントの質の高さと層の厚さを感じます。
吹き替えや口パクなんて誰もいない圧倒的歌唱力、ダンスシーンの迫力たるや。
ダンスの後に息が上がっているところも、臨場感たっぷりです。
ポップでパワーに溢れ、歌って踊れば、どんなに暗いシーンでも前向きになれます。
大団円に向けての一致団結感や皆、楽しそうで喜びに溢れている「エンディング」の盛り上がりは、最高潮でした。
ジェニファーハドソン、アリアナグランデ、ダヴ・キャメロンなどキャストも豪華で、彼女達の歌を聴くことが出来るのも楽しいです。
私は知らなかった女優さん、ジェニファーハドソンの熱唱ぶりは鳥肌物です。(歌聴いて「誰、あの人?」と思いすぐに調べました)
総じて『ヘアスプレー ライブ!』はいいのですが、ヒロインのトレイシーが新人で、ちょっぴり緊張していたのとトレイシーママのダミ声が、最後まで馴染めなかったこと(これは、好みなので)、生放送のちょっとしたミスがあったことが残念でした。
アリアナグランデもミュージカルより、普段の方が好きかな。(これも、好み)
『ヘアスプレー ライブ!』は、コロナ禍でミュージカルの舞台が中止になっているこの機会に、家に居ながらに舞台を見ているような臨場感を味わえるので、今こそ観て欲しいミュージカルなのです。
日本でもいつか、このような「ミュージカルライブ」をテレビやネットでやらないかなあと思ってしまいます。
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