シロアリ業者
耐震リフォームをしてから、床下が気になり「シロアリ業者」に床下の点検をお願いしました。
築47年の家の「床下」は、どうなっているのか?「シロアリ」や雨漏り、水漏れ、湿気、ひび割れ…
床下点検は、実は2社の業者に頼み点検してもらいました。A社は、耐震工事を請け負ったリフオーム営業会社を通じて点検に来ました。点検費用は、「無料」でした。
B社は、交通費と点検費用で20,000円でした。
1社は、老舗の大手A社です。もう一社は、個人企業B社です。この二つの会社の対応や考え方の違いがありました。
シロアリ業社大手A社、個人企業B社考え方の違い
シロアリ被害
シロアリ業者A社とB社にシロアリの点検をお願いしました。点検結果は、ほぼ同じでしたが最初にA社に見てもらいその結果をB社に伝えて点検してもらったのでB社の方がさらに詳しく点検してくれました。
シロアリの食害や湿気などのがあり、A社は写真に撮って資料にしてくれました。B社は、口頭での説明でした。A社の写真で、床下の状況がなんとなく把握出来ました。
シロアリ業者A社は、シロアリ被害があったということでシロアリ「防除薬剤」を土壌と木部に散布する方針です。床下全面に薬剤散布によって、シロアリの侵入を防ぎます。でも、これが、高額で何と255,200円です。
シロアリ関連の費用は、やはり、かなりの出費を覚悟しなくてはならないのか。
そこで、後から床下を見てもらったシロアリ業者B社に相談すると、シロアリの被害はあったもののそれは、過去のもので現在は、シロアリがいないということで緊急を要するものではなく、特に何もしなくていいといことでした。
ただ、シロアリはいないので駆除はしなくてもいいが、これからシロアリが来ることを想定して予防的に「防除」する方法もある。これは、そこに住む人の考えでどちらでもいいということでした。
湿気対策
「湿気対策」も両社に考え方の違いがありました。
床下に湿気が多く、結露水があります。土壌にカビが生えているところもありました。
それに対して大手A社は、「調湿剤」で湿気に対応した方がいいのではということでした。
個人企業のB社は、床下全体の通気が悪く湿気は多いが湿気を取る炭などを置いても根本解決にならないということでした。家の立地や床下の通気状況、床下が土などこれらを解決するには大掛かりになってしまうのです。
10年くらいすると換気扇が老朽化したり、湿気の多い季節は外の湿気を取り込んでしまうなど床下の「換気扇」も問題があり、効果が発揮出来るか分からないのでお勧めしないということでした。
シロアリ被害と湿気については、「湿気があるからシロアリ被害が起きる」反対に、湿気がなければシロアリ被害は起こらない」決してそんなことはないそうです。
シロアリには確かに湿気は必要ですが、湿気があるから必ずしもシロアリ被害が起きる訳ではないのです。
湿気で、気になるのが「木部」の腐れです。床下には、土台となる重要な木部がありますが、それが腐れば家を十分に支えることが出来なくなり「耐震補強」も落ちてしまいます。
せっかく、耐震工事をして建物を丈夫にしても土台が危ういのでは「砂の城」になってしまいます。
木が腐るのは、湿気などによる「腐朽菌」の発生です。
この腐朽菌は、微生物なので何らかの条件が揃うことで発生します。カビも同じです。詳しく書くと長くなるので割愛しますが。
家の床下は、この腐朽菌による木の腐れが今までなかったので、木材表面にしか生息しないカビ類など力関係によるバランスが崩れなければ大丈夫なのではということです。
考えるに木材は湿気を調整するだけでなく、こうした微生物との共存しているのではないかと思います。なので、湿気対策の必要も特にないということです。
木材腐朽菌は木材に取り付けばたちまち木材を腐らせるも のではないということなので、木材と長期間共存してきたのではないかと思うのです。
ただ、今回リフォームをして、木材の入れ替えがあったので、47年間保たれたていたバランスは崩れることもあるかもしれません。
一般的なシロアリ業者
シロアリ防除に25万円見積を提示してきたシロアリ業者A社は、決して「悪徳業者」ではありません。
「しろあり対策協会」というシロアリ業界の団体による、「防除施工標準仕様書」というシロアリ駆除の「マニュアル」に基づいて業務を行う一般的なシロアリ業者です。
「しろあり対策協会」のマニュアルは、施工に基準を設けていて、これによって対応する施工員の技術格差を減らすようににしているものです。このマニュアルを使用している業者は多く、これが一般的なシロアリ業者です。
上のシロアリ防除で、床下全体均一に薬剤散布をするのも、このマニュアルに基づいています。
個人のシロアリ業者B社は、反対に「しろあり対策協会」に所属していないのでこののマニュアルは、使用していません。独自の経験を基に施工を行っています。
「しろあり対策協会」のマニュアルでは土台部分に「蟻道」を発見したら、木材にドリルで穴を開け薬剤を注入することが多いようです。
でも、マニュアル通りではないB社は、その蟻道が表面に作って通過しただけのものであればこのような処理はしません。
蟻道は残っていてもシロアリの活動は、なければ無駄に木材を傷つける穴を開けることはないのです。
このように最小限の対応の提案をしてくれるので、無駄な出費が避けることが出来ます。
シロアリ駆除処理というと、「土台や柱に穴を開ける」「床下に薬剤を大量に撒く」というのが一般的な方法なのでA社はよくあるシロアリ業者です。
何度も書きますがA社は決して、悪徳業者ではありません。
でも業者は、「利益優先」です。
バックマージンもあるし、調査に来た人のノルマなど諸事情を考えると、このような見積もりになるでしょう。
点検費用も無料ですが、実際には人件費やガソリン代など掛かっているので、それを回収しなくてはなりません。
無駄な出費を抑えるために
羽アリを見た、シロアリの被害に遭ったなど家が今にも崩れてしまうのかと慌ててしまいます。
あまりの動揺に付け込んで、怪しいシロアリ業者にとんでもない金額の見積を提示されることがあります。
床下全面に薬剤散布に湿気対策、換気扇など過剰な対策…ある意味こいういう悪徳業者を見極めなくてはなりません。
でも、素人ではそれが過剰な対策(湿気があるからここまで被害が広がった等)かどうか、シロアリ予防の床下への全面散布が不必要かどうか分かりません。
それを見極めるのは難しいかもしれませんが、
- シロアリの被害部分や進行の程度を、しっかり説明をしてくれるか
- 多くの質問をして、きちんと答えてくれる業者かどうか(答えてくれない業者には、依頼しない)
- 床下を見てもらう場合には、出来れば複数の業者に見てもらう
ことをお勧めします。
またシロアリの被害は、今日明日で急に被害が進むものではないので、冷静になって時間を掛けて業者を探すといいと思います。
私が、シロアリ業者B社を選んだのは、シロアリ業務のことを10年以上ブログで記事にしていて、実績もあり信頼出来ると業者だと思ったからです。
シロアリの処理の仕方も日々、ブログで紹介しています。そこで読み取れるが
- 木部のシロアリ被害の状況に応じ、いかに効率よく薬剤処理を施すか判断する
- シロアリ処理を施す場合、建物の構造を良く見て、無駄に木部材を傷つけることなく処理する
- 建物構造とシロアリの生態や被害の進行をきちんと理解して、シロアリの侵入経路、進行方向を考えて対策や処理をする(シロアリの侵入の可能性のある部分だけ薬剤を散布する)
- シロアリ駆除、シロアリ予防の実施方法は、住んでいる人の考えを最優先
「シロアリの生態を理解して、ピンポイントに駆除をする。侵入経路や進行方向を考えてシロアリの侵入の可能性のある部分だけ薬剤を散布する。」
という感じで、床下全体にやみくもに薬剤散布をするのではないところが他の業者と一線を画しています。
何もしなかったけど
今回、シロアリ被害や湿気などありましたが何もしませんでした。
その代わり、「定期的に床下を点検」することにより、シロアリ侵入の監視をしていくことにしました。
定期的な点検で、もし加害された場合も、そこだけ取り替 えればいいのかと考えています。
リフォームなどにより建物に手を加えたりした、床下に変化を与えた場合にシロアリなどの活動が活発になることもあるので、点検は怠らないようにしたいと思います。
しぼり菜リズム
点検料無料の大手A社、点検料が20,000円の個人企業B社。シロアリ被害に対して、25万円掛けて床下全体に薬剤を散布するシロアリ業者A社と何もしないB社。
私は、B社を選びましたがA社も間違った対策をする訳ではありません。シロアリ処理の考え方の違いであり、どちらを選ぶのかはその家の住人だということです。