【超高齢化社会】到来。「口から食べる」ことの重要性を広めることが、幸せを守ることに

食べる

口から食べることの大切さ

『口から食べる幸せを守る』(小山珠美著 主婦の友社)という本を読んで、いかに口から食べることが大切かということが分かりました。

食べることは、幸せや喜びといった心情的なことだけではなく、医学的なメリットもあります。

口から食べることで、唾液が分泌され、唾液の殺菌作用で感染を予防出来ます。食べ物を目で見て、臭いを感じて、味わって五感を刺激すれば脳が活性化します。

口から食べれば体力もつく。食べることは単なる栄養補給だけではなく、患者の幸せ、家族の幸せにつながるのです。

口から食べることが、軽視されている医療現場

しかしこの口から食べるということがほとんどの医療の現場では、軽視されています。「口から食べる」といことは、「医療」とみなされていないのです。

単なるリハビリとしか考えていないので、医療の問題とは考えていません。

食べることが医療とみなされていないので、診療報酬も口から食べさせないでいる方が「口から食べる」ことよりも病院の収入が多くなります。

父の行っていた中心静脈栄養などの方が、診療報酬もきっと多いのかと思います。

そして、いくら本人に食べる意思があっても医師のOKが出なければ、食べることが出来ません。

医師は、「嚥下内視鏡」や「嚥下造影検査」などの画像診断が出来るもので判断します。その検査にパスしないと食べさせてもらえないのは、やはり誤嚥性肺炎で亡くなるリスクがあるからです。

食べることで、救われる

口から食べる幸せを守る

病院で絶食され看取りの説明を受けた方は、多いと思います。父の場合もそうでした。

父も検査結果が悪く、中心静脈から栄養を入れ絶食状態が続きました。ゼリーととろみのあるお茶以外許可が出ませんでした。

中心静脈栄養では、カテーテルを静脈に入れるので常に感染症のリスクがあります。父も一度敗血症になり体の機能が落ちました。

幸い父は、胃腸の状態が安定しリスクの高い中心静脈栄養から経鼻栄養になり、並行して「口から食べる」ことも少しですが出来るようになりました。

父の場合、胃腸に不安があるのでいつまた絶食状態になるかもしれません。しかし、口から食べることで消えかけた命の灯が再びともったような感じです。

食べることを否定され、生きる力のある人が亡くなっている現場を見てきた著者の小山さんは、嚥下リハビリ専門の看護師です。

食べること、食べるリハビリを通して元気になり生還した患者も多く看ています。その経験から、「食べる」ことで、食べる機能が回復するかもしれないと小山さんは言います。

食べる機能が回復すれば、元気になっていきます。

「胃ろう」から、経口摂取が可能になり胃ろうを止めることが出来た人。植物状態から奇跡の回復を遂げた人。嚥下や食べるリハビリをして、実際に元気になった人達をこの本でも紹介しています。

医師の判断で、絶食状態になり、それを受け入れている患者や家族は多くいると思います。食べられるのに食べさせてもらえない患者が多くいるのです。

「看取り」を受け入れる前に可能性があれば、積極的に口から食べることに希望を繋いで欲しいと自身の成功体験をもとに小山さんは、普及に努めています。

食べることの重要性を広める

2025年には、日本の全人口の4人に1人が後期高齢者という「超高齢化社会」がやってきます。

高齢者が増えれば、将来的に多くの誤嚥性肺炎予備軍の患者が、「絶食」を強いられることが予想されます。

「食べる」ことを絶たれれば可能性のある命を否定することにもなります。超高齢化社会に向けて、医療者や患者、家族の意識を変えていかなくてはなりません。

そのためには、医師が食べることの重要性を意識することや正しい食事介助のスキルを持った人材の育成は早急な課題です。

食べることを医療の問題としていけば、これからたくさんの患者を救うことが出来ます。

口から食べることの重要性や知識、食事介助の方法を全国規模で普及させていけば多くの患者や家族が救われます。

患者の心身の状態や覚醒が不良。頻繁に発熱、痰が多い状態が続く。老衰で体が、食べ物を受け付けない場合でなければ食べることは可能かもしれません。

覚醒もよく、発熱もなく、痰がほとんどない。ベットから離れて過ごす時間もあり、本人が食べたい意思があれば食べられるようになる可能性があるということなのです。

食べてない期間が長ければ長いほど、「食べる力」は失われてしまいます。患者や家族は食べることをあきらめないことが重要なのです。

食べるためには、まず患者本人や家族の食べて元気になるのだという「挑む姿勢」や意思がなければなりません。

その思いを医療者に伝えれば、食べるために動いてくれるかもしれないないのです。

父の場合もゼリー以外のものを食べたいと伝えたら、医療者側がその意思を尊重してくれました。細やかな介助で少しですが、父は食べることが出来るようになりました。

食べるためには病院側は、「食べさせられるだけのスキル」「チーム力」が必要となります。患者、家族、医師、看護師、ST、PT、OTなどのリハビリの専門家など集結して初めて実現するのです。

苦しい治療が続くより、食事をし続けて幸せに死にたい。とい願っている患者も家族もどれだけ多くいるか。患者が置き去りにされている現状の中で、自分達の思いをしっかり伝えることは大切です。

お任せ医療ではなく、患者側がどうしたいか。どう生きたいか。大事な家族をどうしたいか。賢い患者になるべきです。

現状では、診療報酬上のセクショナリズムという問題もあります。食べるというリハビリは、現状では回復期以降の入院生活ではやってもらえません。

在宅や施設に移行すれば、積極的に行うのは難しい現状があります。

食べるということの重要性を認識し、医療上の問題としていくためには、「口から食べる」ということに診療報酬を多くすることです。

そのためには、食べることの重要性を広く普及し多くの人に知ってもらうことなのです。それが、自身や家族、大切な人の「幸せを守る」ことになるのだと思います。

しぼり菜リズム

カーネーション

食べない期間が長くなれば、食べることが出来なくなります。父の場合、最初に入院した急性期病院では「嚥下のリハビリ」はあまりやってもらえませんでした。

現在の回復期病院に転院してから、本格的なリハビリやきめ細やかな食事介助が始まりました。

急性期病院では、救命(父の場合、脳腫瘍から命を救う)が最優先されるので、食べることは重要視されません。医療システム上の問題もあったかと思います。

しかし早くから、食べることを重要視していればもっと予後もよかったと思います。

こんなことを防ぐためにも小山看護師の考え方、「口から食べる」ことの重要性や食事介助のスキルの普及がいち早く望まれます。

小山看護師の活動は、こちらから(NPO法人口から食べる幸せを守る会)

 

 

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2017年現在57才 50代になって体に色々な変化が起きました。 アレルギー、腰痛、変形性膝関節症、脂漏性皮膚炎、手湿疹、眼精疲労、胃腸の不快感、開帳足等々一気に吹き出しました。 このほかに病気以前、未病のものもあるので 自分の体を見つめ直した生活を考えています。 健康、医療、病気、楽しいことも含めた日常生活を綴っていきたいと思います。 認定医療コーディネーター、ホームヘルパー びわの葉療法インストラクターの資格保有