古代小麦
イタリアでは「スペルト小麦」をFarro(ファッロ)と呼び、イタリア語で「殻付き」の意味です。
スペルト小麦は、パンに使う小麦(普通小麦)の原種にあたる古代穀物です。「古代小麦」ともいいます。
調べてみるとスペルト小麦は、9,000年以上前にヨーロッパで栽培され旧約聖書にも記述されています。
その栽培起源は古代エジプトより始まり、その後ヨーロッパ各地に広がったそうです。遥か昔から食べれていた穀物なのですね。
普通小麦に比べて、品種改良など人工的な手が加わっていません。
スペルト小麦は、現代小麦より健康にいい
スペルト小麦の特徴は、厚くて硬い殻です。
この厚い殻が、害虫や汚染物質から身を守ります。
そのため、農薬を殆ど用いることなく栽培することが可能ということなのです。
スペルト小麦は普通小麦に比べ、全般的に消化が良くタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維など含み栄養豊富です。
小麦アレルギーにもなりにくいといわれています。
以前、私は小麦依存症みたいなときがありました。
パン焼き器で、パンを作り毎日のお昼に食べていました。
そして、パンを毎日食べずにいられなくなりました。
朝起きるとすでに、お昼に食べるパンのことを考えて楽しみにしていました。
このように「依存症」のもとになったのは、「グルテン」という小麦に含まれているもの。
このグルテンに含まれる「グリアジン」や小麦に含まれている「エクソルフィン」というものが中毒症状を引き起こします。
小麦の体に与える弊害を意識してから、パンを毎日食べることを止めときどき、お楽しみ程度に食べるようにしました。
このスペルト小麦は、依存症のもとになる「グリアジン」が少ないということで安心です。
また、デンプンの分解も現代の小麦に比べてゆっくりなので血糖値の上昇も比較的穏やかです。
スペルト小麦を使って、調理
このように栄養があって、小麦依存症になりにくいスペルト小麦。日々の食卓に使ってみたい思い使ってみました。
スペルト小麦のFarroという製品ですが、なかなか手を付けようとしませんでした。というのも
「ゆでて、料理に」と書いてあり
ゆで時間 約40-45分とあります。そのまま、使えないのです。
調理する前に茹でなくてはならず、手が伸びなかったのです。
鍋にお湯を1リットル沸かし、本品を大さじ2(約20g)加え、約40-45分ゆでます。
とあり、20g使うのに45分も茹でなくてはならないのです。
でも、どんなものか興味はあったので
20gとはいわず、圧力鍋で、思い切って180g全部一度に茹でてしまいました。
そして、冷凍して保存しました。これなら、少しづつ使えます。
冷凍したスペルト小麦を少し、スープに入れました。これを入れたからといって特に味に変化はありませんでした。
冷凍したスペルト小麦でリゾットを作ってみましたが、殻が結構硬くて口の中でもそもそします。
弾力があり過ぎて、リゾットという感じがしません。
口が疲れて、途中で食べるのを止めました。
スペルト小麦を使ったサラダのレシピで、スペルト小麦が8に対して野菜が2割くらいのものがありましたが、リゾットと同じでもそもそしそうだったので、こんな感じのサラダを作りました。
リゾットで、スペルト小麦が多すぎて食べずらかったかったので、スペルト小麦の比率を少なくしてみました。
このくらい、サラダに入れるのがいいです。
このサラダも古代小麦があってもなくても味に変化はありません。
特に入れなくてもいいという感じです。
サラダに入れるなら同じスーパーフーズでも断然こちらの方が美味しいです。
しぼり菜リズム
スペルト小麦は、噛みごたえのある、強い弾力が特徴ですが、日常的に食べるにはやはり硬いなあという感じです。
食感はもちもちしていますが、もちもちし過ぎです。
何度も品種改良されて農薬もたっぷりな小麦を食べるより、昔からある小麦をときどき取り入れて食べたいものです。
冷凍庫に茹でた残りがあるので、(これが、一番美味しいかなあ)サラダに少しづつ掛けて食べようか思っています。ただ、次を買うかといえば考えてしまいます。