60歳以降の収入ダウンの2つの崖
60歳以降には、収入の変化があります。
60歳以降、収入に2つの「ダウン」があります。この収入の変化は決して穏やかなものではなく、「崖」といっていいほど、急激なダウンです。
①定年退職後のダウン
まず最初のダウンは、60歳で定年退職して、給与収入が減ります。主人は、定年後の再雇用で働きましたが給料は大幅にダウンしました。
収入は、給与収入と厚生年金ですが、2つ合わせても現役時代の半分以下になりました。
②年金収入のみになった
2つめの崖は、完全リタイアして「年金収入」のみのとなったときです。収入は、①のときよりさらに下がります。
この収入の2つの崖は、我が家の場合です。定年退職後に、働かないで年金収入のみとなる場合やずっと働き続ける場合はまた、違ってくるでしょう。
収入激変の2つの崖にどう対処しているか
備えることが、大切
このように収入の激変がありましたが、これに対してどのように対処しているかです。
退職後の収入ダウンは、予想出来ます。病気や事故、果ては働いている本人の死亡など予測不能な出来事で、突然収入が途絶えてしまうのと違うので備えることが可能です。
定年退職は、ライフプランの1つとして初めから分かっています。退職後の崖から落ちないようにするためには、早めに備えて無理しないことなのです。
我が家の場合は、特にこの備えに重点を置きました。
子どもが、まだ成人しておらずこれから大学進学を控えているからです。独り身や夫婦二人で、十分暮らしていけるという場合は、この備えは必要ないかもしれませんが。
子どもの大学進学のための支出が、この先どかんときます。
4月から塾に通っていますが、月3万ほど掛かり夏季、冬季購入などを受ければさらに掛かります。大学の受験料も1校につき3~4万円くらいは掛かるのでいくつも受ければ何十万と掛かります。
このように大学に入る前から、「教育費」は掛かります。子どもが希望している科のある大学の入学金を入れた初年度費用は、安い大学で150万円、高いところだと200万以上掛かります。
これに、通学定期や小遣い(成人式などもありますね)などもろもろのお金を入れれば、準備期間を含めた5年間で1千万円近く掛かることを覚悟しなくてはなりません。
奨学金は、将来の子どもの負担になるので借りる予定はありません。
この教育費の山を越えるべき対策は、年金ではとても賄うことは出来ないので、教育費に関しては預貯金や退職金から充てるつもりです。
子どもの教育費のために今まで、備えつまり「貯金」をしてきました。
主人は自分の年齢を考えて子どもが生まれた頃からこのために貯金していたようですが、特に現役時代の給料の多い時期に頑張って貯金していたのです。
支出を減らす
60歳になり定年を迎えると収入が、半分以下になります。
主人が60歳で定年退職する前から、収入が減った生活をシミュレーションして、生活をしました。
定年前から収入が、少なくなったことを意識した生活をしたのです。
退職前は、収入が最高位になります。50代は、収入が多くなる分、どうしても支出も多くなり「メタボの家計」になりやすいです。
一度大きくした家計は、なかなか小さくすることは出来ないので、最初から退職後を意識した生活を心掛けました。私達は熟年結婚だったので、新婚当時からそんな生活をしていました。
中でもボーナスは当てにせず、貯金して月々の給与のみで生活するようにしました。ボーナスは全額貯金すれば、一気に貯金額は増えます。
ということで、以下、退職後の生活を想定して「節約」をした一例です。もちろん、退職後もやっています。
主人の生命保険を解約しました。その保険料の分は、やはり貯金にまわして何かあったときに備えることに。保険料の支払いがなくなった分、年間数十万円もの節約になりました。
スーパーは、サミットからオーケーストアにしました。周辺のスーパーで、オーケーストアが一番安くさらに、食品は会員登録をすれば3%オフになります。
西友を使うときは、ウオールマートカードを使い、3%オフで買い物をします。5の付く日は、5%引きになります。ただ、カードで買い物をすると沢山買ってしまうことがあるので、注意しなくてはなりませんが。
野菜は豊富に買うので、生協の宅配から周辺で一番安い個人の八百屋で買うようにしました。食パンは、自分でパン焼き器を使って作ります。
惣菜パンは、土曜日に110円になるパン屋があるので1週間分買って冷凍にしています。結構、パンは買うと高いですからね。
外食は、控えるようになりました。その代り、家で食べるものはある程度美味しいものを食べるようにしています。
コーヒーや紅茶もお店ではあまり飲まず、家で飲むようにしています。コーヒーや紅茶は、スーパーで買うのものより少しいいものをネットで買って楽しむようにしています。
食費に関して、健康を考えるとあまり大きく削れませんが、以前より1万円以上節約出来ました。
それ以上食費を削れば、栄養不足が健康に作用し医療費がかさんでしまいます。そうなっては、元も子もないですからね。
食器や鍋などは、少しいいものを買い長く使うようにしています。食器や鍋など8年前に結婚して揃えた物を、今でも使っています。
エアコンと電気ストーブの2つを使っていた部屋をフアンヒーターのみにして、光熱費を抑えました。
子どもの携帯代や文具、雑貨、下着なども含めた洋服、遊興費、特に飲食代など必要な都度こちらで出していたものをやめ小遣いでやり繰りさせるようにしました。
その代り、小遣いの金額を大幅アップして、小遣い帳をつけさせることにしました。子どもも小遣いの範囲で、お金を使うよう努力するようになりました。
その他、本や雑誌は買わないで図書館で、借りるようにしているなどです。
こんな感じで、支出を抑える努力をしました。現役時代は、支出を抑えた分は、貯金にまわしていました。
退職してからは、退職を想定した生活をしていたので、収入が少なくなってもあまり違和感はありませんでした。
支出をチェックする
ただ「節約」といっても、やみくもに支出だけ減らす節約ばかりでは疲れます。
なので、私は、何がどれくらいの「支出」でどのくらいお金が掛かるかということを把握するようにしています。
私はエクセルで、家計簿つけているので、項目ごとの支出を把握しています。何年か家計簿をつけていると月ごとに変わるものもありますが各項目、毎月だいたい同じような支出になります。
特に年間でみると突発事項(慶弔関係、家電製品の買い替え、修理、修繕など)がない限り、各項目、同じような金額になります。
この突発事項も予備費で、予算計上して備えています。何もなけれな翌月に繰り越していくので、結構な額になっていることもあります。
支出に関しては大雑把ですが、支出を把握することで予算を立てることが出来ます。そして、その予算の範囲内で、支出していけばいいのです。
(例えば食費を、予算オーバーしそうなときは、買い物を控えて家にあるもので作るようにする。)
ある項目が、予算をオーバーをしてしまうのであれば違う余裕のある項目からもってきます。
(例えば、医療費が掛かり過ぎた月は、その分、娯楽費を減らす。)
最終的には費目を超えたトータルで、見ていきます。このように家計簿で「支出」をチェックしていけば、むやみに節約する必要がなくなります。
これからも支出をチェックして、教育費以外の生活費はなるべく「赤字」にしないようにしていこうと思います。
赤字といえばしばらく預金を切り崩す生活になるので、預金という項目は黒から赤い数字になります。
我が家の場合、収入ダウンとこれから大学進学を控えた子どもの、教育費の山とが重なります。これから、子どもが高校を卒業して大学4年間と計5年が踏ん張り時です。
幸い住宅ローンなど大きな借金がないので、どうにか踏ん張れるのではないかと思っています。
教育費の山を乗り切り子どもが無事に社会人になれば、私にも年金が支給されるので夫婦二人の生活ならばどうにかやっていけるかと思うのです。
しぼり菜リズム
そういえば主人が、定年退職したときその年の住民税が思いのほか高くてびっくりしました。
住民税は、前年分の収入が高いときの所得で計算するからです。これも頭に入れておかないと予想外の出費となってしまいます。
退職した後、国民健康保険に変わったり、任意継続でも事業所の折半分がなくなったりして健康保険料も高くなることがあります。
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そうなると本人の分ばかりではなく、配偶者などの家族保険料の負担が増えることになります。
退職で、その妻(夫)の「第3号保険者」の資格がなくなれば、国民年金の保険料を支払はなくてはなりません。
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このように退職後に社会保険料の負担が増えることもあるので、それを想定した資金計画を立てないとあっという間に家計は火の車になってしまいます。
それにしても健康保険料、介護保険料、税金などの社会保険料が、高くてどうにかならないかと悩んでしまいます。でもこればかりは、節約しようにも出来ませんものね。