高齢者は、「手術」で寿命を縮めることもある。体に負担の掛かる治療は、生活の質も落ちることも考えて。

枯れ木

87歳の父は、昨年、「脳腫瘍」の手術をしました。

腫瘍が重要な神経や血管を圧迫して、このまま放っておくと年を超すことが出来ないと主治医に言われ手術をしました。要するに何もしないと、生きてはいれないとうことでした。

手術自体は、成功して「脳」の状態は落ち着いています。傷口も綺麗に塞がり、痛みもないそうです。

しかし、術後、しばらく点滴、モニター、尿道カテーテル、抑制帯等に繋がれている生活が続き「寝たきり」の状態になってしまいました。

「不 活 動状 態 」に よる二 次 障 害

寝たきり

高齢者は、体を動かさないで安静にしているとこのようにいとも簡単に寝たきりになってしまうのです。

「不活動」の状態が続くと、本来の病気とは別の「2次的な障害」が出てくるのが高齢者です。

寝たきり状態は、筋肉は細くなります。1か月寝たきりだと筋力は半分になるといいます。

父は、みるみるうちにあらゆる筋肉が落ち腕や足が枯れ木のようになってしまいました。皺があまりなくつやつやしていた顔もやつれ、顔つきも変わりました。

骨の量も半年で2/3になるということで、骨ももろくなっていると思われます。自分で、寝返りが打てないので、数時間置きに体の向きを変えないと、皮膚の血流が途絶え、床ずれ(褥瘡)が出来ます。

術後、1か月以上経ちましたが、経管栄養や点滴を受けながらこのような状態で、生きている父です。

肉体面だけではありません。刺激を受けず動かさないと体がすぐ萎えますが、心も同じです。その人の生きる力を奪います。

父は、認知機能はしっかりとしていますが、月日も時間の感覚のない寝たきりの生活は刺激が乏しく「認知症」にもなりやすいのです。

高齢者は、新しい環境に適応するのが難しく、入院、転院でも食欲がなくなったり体調を崩したりします。

肺の画像

胸水が溜まっている父の肺

父は、「胸水」が肺の1/3くらい溜まっています。胸水が溜まっているから体の状態が悪いのか、寝たきりで全身状態が悪化して胸水が溜まっているのか。

主治医は、寝たきりの悪循環が胸水の原因の可能性もある言っていました。

術後、父は現在まで「絶食」が続き、嚥下、胃や腸の「食べること」に関する機能が低下してしまいました。使わない機能は、高齢になるとすぐに衰えていまいます。

特にのみ込みの機能が、急激に低下してしまいました。術後、絶食状態が続いたことや体全体の筋肉や機能が落ちたことが関係していると思われます。

術前は、食欲もあり口から食べていたのに、絶食が続き結局、口から食べることが出来ず中心静脈栄養で栄養を補給するということになってしまいました。

手術で、寿命を縮めることも

胃や腸、肺や心臓の状態があまりよくなくもともと持っている疾患が多かった父です。それらを術前に十分に調べて、2週間以上術前ケアをしっかりした上で臨んだ手術でした。

手術に耐えうる体だと判断されたのですが、やはり、手術は高齢者にとって身体に大きな負担が掛かります。父のように予後が悪くなり、結果的に手術をしたことで生活の質が落ちてしまいかねません。

手術が成功しても、その後寝たきりになり、介護が必要になるリスクも多いのです。

体を動かさないことによる2次的障害に高齢者は、陥りやすいということを踏まえて手術など体に負担の掛かる治療はよく考えたほうがいいのです。

「このまま放っておくと、亡くなってしまうが、手術することによって寿命が延びる可能性がある」と手術に挑んだが手術は、身体に大きな負担が掛かります。

そのため、予後が悪くなり、結果的に手術をしたことで死期を早めてしまう可能性もあるのです。

最近の父

パズル

漢字のクロスワードパズルを解き、自分でペンで答えを書いた新聞の切り抜きを胸元にしまい明日、OTに見せるのだと言っていました。

右手が使えるようになり、久しぶりに字を書いたのが、嬉しかったようです。

STによる薬の服用

経鼻で服用していた薬を口から摂る訓練をしています。

STが、カップに水を入れ青く色付けした薬を溶かして、とろみをつけます。それをゆっくり、二口ほどスプーンで口に入れます。

「ごっくんと飲み込みましょう」というSTの指示に従います。とろみの付いたお茶も用意してあり薬を飲んだ後に1口飲み込み、喉に溜まった薬を流し込みます。

お茶を「ごっくんと飲み込みますしょう」

「あーあー」と声を出すようにとSTに言われて声を出しますが、喉の奥に溜まったものが、ガラガラいっています。喉に薬が、残っています。

それをごっくんと飲み込み、咳をするようにします。

全部のみ込めていないので、吸引してそれを取り除きます。吸引したものを見ると、青い薬も吸い出されているのが分かります。薬をあまり飲み込めていないようでした。

午前中は、車椅子に1時間くらい乗り、少し外気にも当たったそうです。

しぼり菜リズム

父の入院の契機の「脳腫瘍」ことは忘れかけています。

術後の安静状態が長く続き、現在、その2次障害に悩まされているからです。高齢の父は「寿命」を伸ばすための手術が、余命の質を落としています。

高齢者は、体に負担の掛かる治療は、予後の生活、寿命などを考えて選択した方がいいと思います。

 

ABOUTこの記事をかいた人

2017年現在57才 50代になって体に色々な変化が起きました。 アレルギー、腰痛、変形性膝関節症、脂漏性皮膚炎、手湿疹、眼精疲労、胃腸の不快感、開帳足等々一気に吹き出しました。 このほかに病気以前、未病のものもあるので 自分の体を見つめ直した生活を考えています。 健康、医療、病気、楽しいことも含めた日常生活を綴っていきたいと思います。 認定医療コーディネーター、ホームヘルパー びわの葉療法インストラクターの資格保有