先日、女優の岸恵子が出演しているテレビ番組を見ました。
50代の知人と一緒に見ていて、自分達の母親と同年代の彼女の若さと美しさに、ただただ溜め息が出るばかりでした。
フランス大使館公邸で、インタビューを受ける女優の岸恵子。
御年、85歳です。
昭和8年生まれの母より一つ年上です。
話し方といい、物腰といい本当にエレガントで華やか。
ボルドーのドレスが良く似合い、大ぶりなクリスタルのネックレスが、素敵です。
とにかく、若い岸恵子
若い、若々しい。とにかく、年齢を超越しています。
50年前に作ったというゴールドのドレスに高いヒールの靴で颯爽と歩くトークショーの映像が、流れました。
50年も変わらないスタイルを維持し、翻るスカートの裾から覗くおみ足も綺麗です。
何よりも背筋が、伸びている。姿勢が、いいのです。
足のつま先から頭まで、細部に神経が行き届いている。
自己管理なくしてあのスタイルは、維持出来ないと思います。
最近は、50歳以上の女優さんのスタイルやファッションや髪型 などをよく見るようにしていますが、中でも彼女は、大人のオシャレの見本です。
無理せず、今の自分に似合うものをよく知っている方だと思います。
50歳以上の女優さんでも綺麗な方は、たくさんいます。
でも、この年齢で現役の「オンナ」として、十分恋も出来そうな人は、彼女以外にいないと思います。可愛らしさの中に色気もあります。
もしかしたら、恋をしているかもしれませんね。
あの年齢で、ヒールのあるパンプスを履くことが出来るのは、筋力を維持しているということです。
私のように膝が、痛いと履くことが出来ません。
凛として、輝きがあるもは、女優以外に作家、ジャーナリストととしても活躍されているからなのか。好奇心を絶やさないように生きているのでしょう。
トークショーで、全国19ヵ所を回っているのも、86歳まで続けた森光子の舞台『放浪記』の「でんぐり返し」のようにエネルギッシュです。
美に対するエネルギーを維持することは、年を取れば取るほど大変なのは、想像に難くないのです。
84歳の私の母も声が若々しいのと、明るい色のものを好んで着るので、お婆さんという感じはしません。
しかし、この頃は思い込みが激しくなり、「この年になると大変なのよ」というのが口癖になっています。
「もう長生き出来ないわ」といつも言う母ですが、岸恵子は、会話も歯切れがよく、生き方も年齢を意識していないようなのです。
何故、若いのか
彼女の若さは、どこから来るのでしょうか。
美容に関するあらゆる努力は 、女優の日常では、当たり前なのでしょう。見られることが商売の女優であるので、緊張感が常にあるのでしょう。
もしかしたら、美容整形など外科的施術をしているかもしれません。
でも美容整形や化粧で、覆い隠しても「老化」は、誤魔化せないと思うのです。彼女の魅力は、見た目の美しさだけではありません。
内面から滲み出てくるものもあるのです。
自身がおっしゃっているように「いろいろな苦労をして来たから、お婆さんでいられない」今なお、現役バリバリの生活をしていて、安穏とした生活に埋没していな生き方も関係あると思います。
フランスというお国柄、若さだけではなく、成熟した大人の文化の中で感性を磨いてきたこと。
大人の女性も「オンナ」として恋の対象となりうるので、美しさに対して磨きを掛けてきたのだと思います。
80を過ぎると「生きていることさえ大変だ」という母の言葉のように、この年代は、あらゆる体の不調、押し寄せる病気にあがらうことに精一杯なのが、一般的なのだと思います。
年を取っても好奇心を持ち続けて、エネルギッシュに活躍していることも若さを保つ秘訣だと思います。
刺激やストレスも上手に受け止めているのでしょう。
健康=美しさ
そして、何よりも健康であることが、美しさにつながっていると思います。
「健康=美」体も心も健康でなくては、美しさは保てません。
彼女のように背筋が、ピンと伸びて姿勢がいいと若々しく見えます。
背筋を伸ばして、姿勢よく常に好奇心を持って生きる。この辺りは、私も見習えそうだと思いました。
一緒にテレビを見ていた同年代の知人と、もしかしたら年を取っても岸恵子さんのようになれるかも(私は、なれないな)、年を取ることも悪いことばかりではないといういう一縷の希望を見出したのでした。