2011年、東日本大震災後に突然こめかみ、髪の生え際のあたり赤くなりました。
痒みを伴うその赤みは、収まることを知らずあっという間に頭皮全体に広がりました。
皮膚科を受診して「脂漏性皮膚炎」と診断されました。
脂漏性皮膚炎の症状(私の場合)
大量の落屑(頭皮の剝がれたもの)
こめかみ、髪の生え際から頭皮全体に痒みが広がり、頭皮を掻くとポロポロとフケのような白い落屑・頭皮が落ちてきます。
痒くて我慢できずに、掻いてしまうとフケが落ち、これでもかというほど大量のフケが出ました。
頭皮は、赤く炎症して、カサカサとしています。
頭皮の痒み
炎症した部分が痒くて、1日中頭皮を叩いたり掻いたりしていました。
脱毛
頭皮の炎症が広がると脱毛が激しくなりました。
髪の毛を引っ張っただけでごそっと抜けることもありました。
脱毛とフケのような症状で、美容院に行けなくなり自分で髪をカットしていました。
Tゾーンが赤くなる
眉間・鼻の周り・口の周りのTゾーンが炎症して赤くなりました。
このためマスクは欠かせませんでした。
紫外線に当たると炎症が酷くなるので一年中、帽子や日傘は必需品でした。
浸出液で、ベトベト
耳の後ろ皮膚から黄色っぽい浸出液が出て、いつもジュクジュクとしていました。
耳の後ろを触るとベトベトです。
浸出液がが乾燥して、眼鏡の柄の部分(耳に掛けている部分)について固まっていることもありました。
脂漏性皮膚炎の原因は
脂漏性皮膚になると考えられる原因は、以下のものです。
「マラセチア菌」の増殖
バクテリアなどから皮膚を守る、人の皮膚にすむ常在菌であるで「マラセチア菌」が異常増殖して皮膚が過剰に反応して発症します。
皮脂の過剰分泌
一般には皮脂分泌の多い男性に多い疾患ですがホルモンバランスの乱れより、女性もなります。
その他
その他、原因は特定出来ないようですが、ストレス、ビタミンBの不足、不適当な洗顔や洗髪(すすぎ不足や洗い過ぎ)、生活習慣の乱れなどが考えられます。
当時、脂漏性皮膚炎に加えて手湿疹と腰痛で仕事を1年ほど休んでいました。
自宅で、一人になると意識が患部集中して、手が空くと日がな一日患部を搔きむしっていました。
特に頭部の痒みが酷く、掻いては大量のフケ(頭皮の落屑)が出て、テーブルの上が真っ白になるほどでした。
自宅だと思い切り掻いてしまいます。
掻くとさらに痒みが増してまた掻く…収拾つかなくなる。
という日々を1年近く過ごしました。
その間にドクターズショッピングをし皮膚科を4件変えました。皮膚科での治療は、投薬によるもので、処方された薬(主に保湿剤と抗菌剤)は以下のものです。
保湿剤
ヒルドイドソフト軟膏、パスタロンソフト軟膏、プラスチベース
抗真菌薬(マラセチア菌に対する抗菌薬)
二ゾラール、ニトラゼンクリーム、ニトラゼンローション
消炎薬
スタデルムクリーム、アズノール軟膏、サトウザルベ軟膏
抗生物質(抗菌薬)
ゲンタシン軟膏、クラリスロマイシン
ビタミンB群(皮脂を減少させる薬)
ピドキサール、パンテチン錠シオエ100、ハイボン錠、ビオチン散
薬で一時的に治ったなあと感じたこともありましたが、頭皮などはすぐまた別のところが炎症しているのです。
結局、薬は効きませんでした。
抗菌剤、保湿剤を止めた
結果的に抗菌剤、保湿剤など薬は、一切止めました。
薬を止めたのは、病院を何件も変えても医師の指示とおり薬を飲んでも一向に治る気配がなく慢性化していること。
次の病院を探しているうちに薬がなくなってしまったなどがあります。
藤沢皮膚科の藤澤先生の「ステロイドや保湿剤を使用しない治療」というアトピー性皮膚炎の講演を聴いたのも抗菌剤と保湿剤を止めた契機の一つのです。
アトピー性皮膚炎をステロイドを止めて治した患者の体験談にどうせ何をやっても治らないのなら私も止めてみようかと。
脂漏性皮膚炎が治った!?
完治ではなく、寛解(かんかい)なのかもしれませんが、抗菌剤や保湿剤を止めてから2017年7月現在ほぼ症状が出ていません。
抗菌剤、保湿剤を止めたのに何故、脂漏性皮膚炎が治ったのか。次回に書いてみたいと思います。