独身の頃、山登りを中心に日本各地の温泉を訪ねました。
岩手に嫁いでから、北東北の温泉を巡りました。
宿泊した温泉や日帰り温泉を含めると100か所近く訪ねたのではないでしょうか。(もっと少ないかなあ。そのうち数えてみます)
その中で、エピソードや思い出に残った温泉などあるのですが、私と相性が良かった温泉、特に泉質、お湯が良かった温泉を紹介したいと思います。
今回は、冷え性の私が選ぶ、体が温まった冷え性に効いた温泉編です。
私の冷え性に効いた温泉BEST5:第5位 赤引温泉
愛知県南設楽郡鳳来町大野字中楠4-3
(ラジウム鉱泉、トロン温泉)
泉温が20度で、加熱しているため、源泉100%かけ流し温泉ではありません。
40年以上前に母の実家のある愛知県に夏休み行くと祖父や従妹達と日帰りで、よく訪れました。
渓谷沿いの山の斜面に建てられた宿のお風呂は、木の階段を下りた川沿いにあり、内湯から川の流れを見ながら入浴した記憶があります。
下を流れる渓谷で泳ぎ、その後温泉に入りました。夏でも川の水は冷たく、川で泳ぐことが楽しくて川で唇が紫になるまで(体が冷え切るまで)遊んでいました。
川で泳ぎ疲れて、冷たくなった体を温泉の湯に浸かることで体の芯まで温まりました。
川の冷たい水で冷えた体が温まり、温泉ってこんなに温まるのだと、子ども心に感心した記憶があります。
私の冷え性に効いた温泉BEST5:第4位 湯田温泉郷湯川温泉「大扇別館」「御宿末広」
岩手県和賀郡西和賀町湯川
(弱アルカリ泉)
前の主人が、若い頃湯田に住んでいたことがあり、この近辺に思い出がありよく連れて行ってくれました。
40代頃、寒い地方に住んでいたせいか「冷え性」に悩まされていました。
湯川温泉は私の冷えによく効き、何時までも体がポカポカとしていました。
若い頃は、いかにも温泉という感じがする「硫黄」や「塩分」の強い癖のある温泉や無色透明だと物足りず白濁としたお湯や褐色の湯を好み温泉を選んでいました。
でも色々な温泉に入ってみて無色透明な癖のない温泉が、実は、私の体に合うと思ったのもこの温泉でした。
『大扇別館』は、館内や料理、女将さんなど昭和30年代にタイムスリップしたような旅館でした。
社員旅行や大宴会に使うような大広間での2組だけの夕食、そして、料理も食べきれないほど多かったです。
私たちの他に1組しか宿泊しておらず、このためところどころ電気を消しているので廊下など暗くて怖かったです。
でも、渓流のせせらぎを聞きながら入る露天風呂は最高でした。
『御宿末広』は、割烹旅館なので山菜や岩魚の塩焼きなど料理が美味しかったです。
盛岡から嫁いだ女将さんは、家族の間接的な知り合いでとても気さくな方でした。
私の冷え性に効いた温泉BEST5:第3位 花巻新湯本温泉「美翠館」
岩手県花巻市糠塚1-13-21
(アルカリ性単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉))
花巻新湯本温泉『美翠館』に宿泊し、朝食前に露天風呂に入ったときに朝日に照らされ逆光の中に立ち上る湯気の美しさに感動しました。露天風呂が広くて、気持ち良かったです。
岩手に住んでいる頃ここのお湯が、気に入り2回ほど訪れています。お湯は、無色透明で滑らかなお湯だったと思います。
「足湯」と食事が出来る建物があり、ここで初めて足湯を体験しました。
足湯で、足だけお湯に入れていても、体全体が温まると温泉効果を実感しました。
『美翠館』、今は閉館し、 『柘榴園華陀の湯之宿』という旅館になっています。
私の冷え性に効いた温泉BEST5:第2位 霧積温泉『金湯館』
群馬県安中市松井田町坂本1928
(炭酸泉)
映画化された小説『人間の証明』(森村誠一著)の舞台になった霧積温泉。
その影響か「きりずみ」という響きに哀愁があり、以前から気になっていた温泉でした。
宿泊は、『きりずみ館』(現在閉館)でしたが、そこからさらに20分歩く人里離れた秘境の一軒宿です。
鼻曲山の登山の帰りに入浴だけしました。山を下りてから入る温泉は、どこも格別なのですがこの温泉は、疲れた体にしみじみと何か浸透するような温泉でした。
お湯は、とても温く(ぬるく)30分くらい浸かっていました。11月頃だったので、お湯に入っていても寒かった記憶があります。
でも、徐々に体がポカポカと芯まで温まり、汗が噴き出すくらいになりました。
熱いお湯より、このような温めのお湯の方が好みだと気に入った温泉です。温くてもきっと濃度の濃い温泉だから、温まったのでしょう。
私の冷え性に効いた温泉BEST5:第1位 トピア温泉
岩手県二戸郡安比町
館内から見える景色がいいとか料理が特別に美味しいという訳ではないのですが、値段も安く(1泊7,000円台だったと思います)全てにおいて押しつけがましさがなく、とても居心地がいい宿でした。
ここに来ると家に帰って来たみたいに落ち着く宿で、居心地の良さでは、他を追従しません。何が良いか。
- 清掃が行き届いていて、館内スリッパを履かず裸足で歩けるが気持ちいい。
- 昔ながらのケーム機もあって、少しレトロな感じもある。
- ピカピカに磨いたグラスが置いてあり、湯上りに冷たい水(美味しかった)が飲める。
- 従業員や特に女将さんも押し付けがましくなく至って普通の感じですが、目配り、気配りはきちんとしていました。温泉も特に内湯が良かったです。
内湯は、「黄金の湯」(低張性アルカリ性温泉)と「白銀の湯」(低張性弱アルカリ性温泉)があり白銀の湯は、25.9度と温いというより冷たいお湯でした。
暖かい黄金の湯と冷たい白銀の湯に交互に入ると体がとても温まるのです。これが、結構病みつきになってしまい、冷たい湯に入ると火照った体が静まり気持ちがいいのです。
露天風呂 (ながすね乃湯)(ナトリウム・炭酸水素塩泉・低張性アルカリ性温泉)もあり、「モルデンの湯」という「モルデン沸石」 の地層に出湯した珍しい泉質だそうです。
ここの温泉、内湯は印象的だったのですが、何故か露天風呂のお湯のことはよく覚えていません。雪を見ながら入った記憶はあるのですが、それだけ内湯がよかったのだと思います。
無色透明で、癖はなく、どの湯も押しつけがましさがない感じで、私の体に合っていました。年一度「ただ今」と帰る「我が家」だったトピア温泉ですが、閉館してしまいました。
今となっては、「幻の温泉」になってしまい思い入れもあり1位にしました。